浄土真宗本願寺派(お西)の概要と通夜・葬儀
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葬儀では普段耳慣れない言葉が多く、
独自の作法や意味を持つものもあります
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宗派の概要と通夜・葬儀
- 更新日:2019.02.09
- 宗派の概要と通夜・葬儀
浄土真宗本願寺派(お西)の概要と通夜・葬儀
浄土真宗本願寺派(お西)について
宗名 | 浄土真宗 |
---|---|
宗祖(ご開山) | 親鸞聖人 ご誕生 1173 年5 月21 日(承安三年四月一日) ご往生 1263 年1 月16 日(弘長二年十一月二十八日) |
宗派 | 浄土真宗本願寺派 |
本山 | 龍谷山 本願寺(西本願寺) |
本尊 | 阿弥陀如来 南無阿弥陀仏 |
聖典 | 釈迦如来が説かれた「浄土三部経」「仏説無量寿経」 「仏説観無量寿経」「仏説阿弥陀経」 宗祖 親鸞聖人が著述された主な聖教 「正信念仏偈」(「教行信証」行巻末の偈文) 「浄土和讃」「高僧和讃」「正像末和讃」 中興の祖 蓮如上人のお手紙「御文章」 |
枕経(臨終勤行)
一般に枕経といいますが、浄土真宗では臨終勤行といいます。
枕経は故人さまに向かってお勤めするのではありません。人生の終わりに臨んで、お育てにあずかった阿弥陀如来に対する最期のお礼の勤行です。
臨終を迎えようとしている本人には不可能な場合が多く、臨終を迎えた後に、ご住職とご家族が本人に代わってお勤めする報恩感謝の儀式です。
臨終を迎えたら
故人さまをお仏壇のそばに安置いたします。お釈迦様が亡くなられたときに、頭北面西に臥しておられたことに由来しています。できる限り北枕とすることが望ましいのですが、お仏壇の配置や部屋の作りによってはこの限りではありません。
仏間に故人さまをお迎えできない時、お仏壇が無い部屋、自宅以外に斎場や葬儀社での臨終勤行を依頼される場合はご住職に相談して下さい。ご指示下さるかご本尊を用意して下さいます。
通夜
ご家族や友人知人など、苦楽を共にした人々が夜を通して、仏前に安置された故人さまに寄り添い、在りし日のお姿を偲び、ご厚情に感謝しつつ、最後の夜を共にすごします。愛しい人と別れていかねばならない命の儚さ、今生の別れが永遠のわかれではないと教えて下さる阿弥陀如来の教えに耳を傾け『生死』と向き合います。
お勤めが行われる場合にはご住職と共にご家族や弔問(参拝者)にお越しの皆さまも一緒にお勤めいたします。
葬儀の意義
ご家族や友人知人、会葬(参拝者)にお越しの皆様と共に、阿弥陀如来の功徳を讃嘆し、故人さまを偲びつつ報謝のまことをささげる儀式です。
浄土真宗の葬儀は別れを告げる『告別式』ではありません。先に往く人も後に残された人も皆同じ仏と成り、いずれ必ず阿弥陀如来の浄土に往き生まれます。永遠の別れではなく、また会わせていただくいのちと受け止め、故人さまに代わり『ありがとう』と感謝を表し仏徳讃嘆をいたします。
中陰法要・初七日・満中陰
中陰とは、亡くなった日から数えて七日目を初七日、次の七日目を二七日以後、七日毎にお勤めする法要を中陰法要と呼び、五七日を三十五日、最後の七七日を満中陰(四十九日)として、丁重にお勤めする慣わしがあります。地域によっては、お逮夜(たいや)と称して、命日の前日から七日毎にお勤めするところもあります。浄土真宗では、故人さまへの追善のためではありません。故人さまを偲び、阿弥陀如来のお心にふれ、仏恩報謝の懇念を深める仏事です。悲しみから立ち直っていく機縁として、ご住職と一緒にお勤めいたします。
法名について
お釋迦様の教えを聞き、実践して行く人を仏弟子と言います。仏弟子となり人生を歩む証として授かるお名前が『法名』です。お釋迦様の『釋』の字を冠として、経典から二文字を選定します。浄土真宗では『戒名』とは言いません。
本願寺では、ほぼ毎日『帰敬式』(おかみそり)と言う儀式が行われています。阿弥陀如来の教えを喜び、念仏を拠り所として生きる門徒であることを名告る儀式です。『おかみそり』を頂戴し、ご門主様から『法名』を拝受いたします。
生前に『帰敬式』を受け、ご門主様から『法名』を拝受することが望ましい姿ではありますが、ご縁がなく臨終を迎えた故人さまに対しては、ご門主様の代わりにご住職が『法名』を授与いたします。
焼香について
阿弥陀如来の浄土は妙なる香で満たされており、その世界を表現するために香を薫じます。よい香りをお供えいたし、自分の身に香りを薫じ、心を落ち着かせてお参りする意味もあります。
浄土真宗本願寺派のお焼香の作法は、一つまみ一回、押しいただかずにそのまま香炉に焼香をいたします。
焼香の作法
①焼香卓(焼香用の机・台)の手前で立ち止まり一礼をしてから、焼香卓の前に進みます。
②右手で香盒(お香が入っている器)のふたをとり、香盒の右側の縁に掛けます。
③右手で香を一回だけつまみ、いただかずにそのまま香炉に焼香いたします。
④香盒のふたを元通りに閉じます。
⑤合掌して『南無阿弥陀仏』とお念仏をとなえ、礼拝いたします。
⑥焼香卓から少し後退し、立ち止まって一礼をしてから退きます。
※座って行う場合も、上記作法に準じます。
※香盒のふたが取り外されている場合は②・④を省略します。
注意事項 ・お焼香の前にリンを鳴らしません。 ・お焼香の前に合掌はいたしません。 ・お焼香の回数は一回です。押しいただく必要はありません。 |
門徒式章・念珠
門徒式章をかけ、念珠を持つことが、浄土真宗本願寺派の「門信徒における正式な服装」と定められています。
門徒式章は門信徒の皆さまが掛ける袈裟の代わりです。裃の変化した形とも言われており、宗派の紋である下がり藤が、襟元に一つ胸元に二つ入っています。
念珠は数珠とも言われます。仏前にお参りする時に手に掛ける法具です。普段は左手に掛けて保持します。お参りの際は両手に念珠を通して胸元で合掌いたします。
和洋装を問わず、門徒式章と念珠を掛けてお参り頂くことが良いでしょう。
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