家族葬の挨拶状の例文・書く内容を紹介!送る時期や注意点も解説
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葬儀では普段耳慣れない言葉が多く、
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お葬式の知識・マナー
- 更新日:2024.08.26
- お葬式の知識・マナー
家族葬の挨拶状の例文・書く内容を紹介!送る時期や注意点も解説
家族葬は、家族や親族など親しい人に限定して小規模で葬儀を行うものです。故人との最後の時間を気兼ねなくゆっくり過ごせる反面、参列できる人が限定されているため、参列できなかった人に対して葬儀の挨拶状を書く必要があります。
改まった挨拶状は、日ごろ使わないような言葉や慣用句を使わなければならず、相手に失礼な印象を与えないことも大切です。
そこで、家族葬の挨拶状の例文や書くべき内容をご紹介します。送る時期や注意点もあわせて解説していますので、作成経験がない方はご参考にしてください。
家族葬の挨拶状の例文
挨拶状は、知らせる相手や内容によって文章を変える必要があります。相手に失礼な印象を与えることのないよう、礼儀を守って書きましょう。
主なルールは、葬儀の形式に関わらず原則縦書きで書きます。また、故人の名前の後に「儀」をつけます。儀は、添え字で読み方はなく「〜に関する」という意味で使用し、故人に対する謙譲表現です。
以下では、簡潔に送る場合と長めに書いて送る場合の2つの例文をご紹介します。
簡潔に送る場合の挨拶状の例文
例1:
父 ○○○○(故人の名前)儀 去る○月○日に永眠しました
故人の生前の意向により 葬儀は近親者のみで執り行いました
誠に勝手ながら香典 供花 供物は故人の意向により辞退しております
生前中賜りましたご高配につきまして心より感謝申し上げます
令和○年○月
○○県○○市~~(喪主の住所)
喪主 ○○(喪主の名前)
例2:
母 ○○○○(故人の名前)儀 去る○月○日 ○○歳にて永眠いたしました
葬儀は故人の意向により 身内のみにて相済ませましたことを遅ればせながらご報告申し上げます
ここに故人が生前にご厚誼賜りましたことを深く感謝申し上げますとともに
右 謹んでご通知申し上げます
令和○年○月
○○県○○市~~(喪主の住所)
喪主 ○○(喪主の名前)
長めに書いて送る場合の挨拶状の例文
例1:病気療養の末、死去した場合
母 ○○○○(故人の名前)儀
かねてより病気療養中のところ ○月○日 ○○歳の生涯を閉じました
なお葬儀は故人の遺志により ○月○日親族のみにて相済ませました
生前故人が賜りましたご厚誼に深謝いたし 謹んでご通知申し上げます
早速お知らせ申し上げるべき処でございましたが
ご報告が遅れましたことをお赦しください
失礼ながら書中をもってお知らせ申し上げます
令和○年○月
○○県○○市~~(喪主の住所)
喪主 ○○(喪主の名前)
例2:入院していたが回復しなかった場合
母 ○○○○(故人の名前)儀
昨年冬以来大腸がんのため入院加療中でございましたが
去る○月○日 薬石効なく ○○歳にて長逝いたしました
本来であれば早速お知らせ申し上げるべきところ
深い悲しみのため ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
勝手ながら 葬儀は故人の遺志により ○月○日親族のみにて相済ませました
ここに生前のご厚情に厚くお礼申し上げますとともに
右 謹んでお知らせ申し上げます
令和○年○月
○○県○○市~~(喪主の住所)
喪主 ○○(喪主の名前)
長めのものであっても書く内容は、短いものとあまり変わりません。闘病中や入院していた場合は、病名を書くこともあります。
また、会社の上司や恩師には「○○様(送る相手)には 公私にわたりお世話になっておりましたのに ご連絡が遅れてしまい申し訳ございません」というように相手の名前を入れてもよいでしょう。
家族葬の挨拶状に書く内容は?
挨拶状には、以下の5つの内容を入れましょう。
● 故人が亡くなったこと
● 家族葬で葬儀を行ったこと
● 供物・香典の辞退を伝える
● 生前のお礼
● 日付・喪主の名前・住所
それぞれ詳しく解説します。
故人が亡くなったこと
冒頭に「父 ○○○○(故人の名前)儀」「母 ○○○○(故人の名前)儀」というように、故人が亡くなったことを書きます。この父や母は、喪主から見た故人との続柄です。
また「去る○月○日に永眠しました」というように、故人が亡くなった日も書きましょう。年の瀬に亡くなったとき以外は、省くこともできます。また、故人が亡くなった年齢や病気で亡くなった場合は病名などを書くこともあります。
家族葬で葬儀を行ったこと
近年では、家族葬という葬儀の形式が増えつつありますが、礼儀として参列できなかった人に対して、簡潔にお詫びの気持ちを書きましょう。このお詫びを書くことは、一般葬の挨拶状とは大きく異なる点です。
一般的には文頭に「故人の遺志(意向)により」などの一文を付け、相手に失礼がないような表現で伝えます。葬儀を行った日付や場所などを書くこともあります。
供物・香典の辞退を伝える
家族葬の場合、供物・香典を辞退することも少なくはありません。小規模な葬儀のため気遣いなくという気持ちや、供物や香典をいただくとお返しが必要なため手間を省きたいという理由などが挙げられます。
そこで、供物や香典を辞退する場合、挨拶状でもその旨を書きましょう。後日弔問に訪れてくれる場合があり、その際に供物・香典を持参することもあるためです。
生前のお礼
葬儀の形式を問わず、挨拶状では故人が亡くなったことを知らせるだけでなく、故人が生前にお世話になったことをお礼するために出すものでもあります。
故人と仲よくしてくれて、故人を愛してくれてありがとうという気持ちを込めて、お礼の一文を添えましょう。
日付・喪主の名前・住所
文末に、日時と喪主の住所、名前を書きます。「令和六年七月二十日」というように書くこともあれば、簡潔に「令和六年七月」とすることもあります。一般的には、西暦ではなく元号で記します。
喪主の名前には「長男」や「長女」というように続柄を書くこともあります。知らない人から突然手紙が届くことに驚く人もいるかもしれませんが、続柄を書いておくと誰から届いたのか理解しやすいでしょう。また、家族葬の挨拶状では緊急に連絡を取る必要がないため、電話番号は記載しません。
家族葬の挨拶状を送る時期は?
挨拶状は、参列できなかった人へ向けて送るものです。送る時期に礼儀はありませんが、一般的には喪に服す期間を終えた忌明けに送られます。
ただし、宗教によって送る時期は少し異なる場合があるため、以下では宗教別に送る時期を紹介します。
仏教
仏教の場合、四十九日(しじゅうくにち)が過ぎた時期に送るとよいでしょう。四十九日は、七七日(しちしちにち・なかなぬか)とも呼ばれるもので、故人の命日から数えて四十九日目を指します。
仏教では、四十九日かけて故人を極楽浄土へ送り出し、四十九日を忌明けとしていることから、遺族はこの日を境に、故人の冥福を祈って喪に服していた期間を終えます。
四十九日が過ぎた時期は納骨も済ませていることが多く、一段落していて挨拶状を作成・送る時期として最適といえます。
神道
神道の忌明けには、五十日祭(ごじゅうにちさい)が行われます。仏教では故人の御霊は四十九日かけて極楽浄土に送り出すのに対し、神道では五十日目に行われる五十日祭を通じて自宅の神棚に迎え入れるため、この日を忌明けとします。
そのため、神道の方は五十日からその1か月後くらいまでが送る時期の目安です。
キリスト教
キリスト教のプロテスタントは、命日から1か月後の召天記念日に記念式を行います。カトリックは、命日から30日目に追悼ミサを行います。
召天記念日と追悼ミサが終わってから送るとよいでしょう。
挨拶状は印刷でも問題ない?
挨拶状は、印刷したものを送っても問題ありません。以前は、毛筆で手書きのものを送ることが一般的でしたが、手間や時間がかかるうえに読みづらい場合もあり、最近では印刷の挨拶状を送ることが多くなっています。通知が遅れるほうが失礼にあたるため、時間がない場合は印刷を選択しましょう。
毛筆で手書きをする場合は、送る時期によって墨の濃さを変えましょう。仏教では、四十九日までに送る場合は薄墨で、四十九日を過ぎてから送る場合には通常の濃さの墨で書きます。また、毛筆ではなく万年筆でも構いませんが、ボールペンは使用しません。
家族葬の挨拶状と喪中はがきの違い
家族葬の挨拶状は、亡くなったことを知らせるだけでなく、葬儀を済ませたことのお詫びや、供物・香典の辞退を伝えるものです。
対して喪中はがきは、喪に服しているため慶事である新年の挨拶を控えること、年賀状が送れない旨を伝えるものです。
喪中はがきは通常11月から12月上旬までに相手に届くように送ります。そのため、11月から12月上旬に忌明けを迎える場合、喪中はがきと兼ねてもよいでしょう。
しかし、家族葬の挨拶状と喪中はがきはそれぞれ目的が異なるため、11月から12月上旬以外の時期は、家族葬の挨拶状に適した時期に送ります。
家族葬の挨拶状は誰に送る?
挨拶状を誰に送るべきか迷うこともあるでしょう。誰に送るべきか迷った場合には「故人の親しい友人・仕事でお世話になった同僚や上司」「喪主の親しい友人・仕事でお世話になっている同僚や上司」「故人と年賀状のやり取りをしていた人」に送りましょう。
送るべきか迷う相手には、送っておくことをおすすめします。訃報を知らせることでトラブルに発展する可能性はほぼ考えられません。むしろ、知らないことでトラブルに発展する可能性のほうが考えられるでしょう。
家族葬の挨拶状を書く際の注意点は?
家族葬の挨拶状を書く際にはいくつか注意しなければならない点があります。一般的な手紙と異なる礼儀が存在しているため、相手に失礼な印象を与えることのないよう以下の礼儀を守りましょう。
句読点を使わない
一般的に家族葬の挨拶状では、句読点である「、」や「。」は使用しません。句読点は文を区切る役目があり、葬儀が滞りなく終わるようにという意味を込めて使用しないとされています。また、縁を切ることを連想させてしまうという説もあります。
句読点は文章を読みやすくするために使用するもので、本来の文章では必要ないものとされています。
行頭を一字下げない
行頭を一字下げることも、句読点と同様に文章を読みやすくするために行われるようになったものです。そのため、挨拶状では使用しません。
忌み言葉を使わない
忌み言葉は、葬儀の場では使用を避けるべき言葉です。日常での使用には問題ない言葉であっても縁起が悪い、不幸が続くなどが連想されるため避けるべきとされています。
忌み言葉には、死や急死などの直接的な表現のほかに、重ね言葉や不幸の連続、不吉を連想させる言葉も含まれるため注意しましょう。
重ね言葉には、重ね重ねやいろいろ、度々、くれぐれ、ぜひぜひ、ますますなどが挙げられます。「生前にはいろいろお世話になりました」というような表現は避けます。
不幸の連続を連想させる言葉には、再び、また、引き続きなどが挙げられます。「引き続きよろしくお願いいたします」というような表現も避けます。
不吉を連想させる言葉には、切れる、終わる、数字の4や9が挙げられますが、数字を日時に使用する場合は問題ありません。
季節の挨拶は使わない
一般的な挨拶状には書き出しに「新春の候」や「青葉が美しいこの頃ですが」というような季節の言葉を使用しますが、家族葬の場合は必要ありません。また、拝啓や敬具といった頭語や結語も不要です。
逝去は使わない
逝去という言葉は、もともと尊敬語として使用されていました。そのため、遺族からほかの人に出す挨拶状には使用しません。
最近では使用する例もありますが、礼儀を重んじる人にとっては失礼な印象を与えかねないため、使用は避けることをおすすめします。
宗教用語に注意する
葬儀で使用される戒名(法名)や冥福、供養、法事などの言葉は、仏教で使用される言葉です。神道で、亡くなったという意味の言葉を使用する場合は、帰幽と言い換えます。キリスト教のカトリックでは帰天、プロテスタントでは召天と言い換えましょう。
また、仏教では故人は極楽浄土へ行き成仏を願うため「浮かばれない」や「迷う」といった言葉の使用は成仏できないことを連想させてしまいます。神道では、故人は家を見守る神様となるため、永眠という言葉の使用は不適切です。
このように葬儀に関連する宗教用語も存在するため、使用には注意しましょう。なるべく例文通りに作成し、自分で考えた文章を加える際には注意が必要です。
まとめ
本記事では、家族葬の挨拶状の例文や書く内容をご紹介しました。挨拶状は宗教ごとに送る時期が異なったり、使用すべき言葉が違ったりします。
また、日常での使用には問題ない言葉であっても縁起が悪い、不幸が続くとなどが連想されるため避けるべき忌み言葉もあるため、自分で考えた文章を加える際には注意が必要です。
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