訃報のお知らせ例文集|書き方やマナー、タイミングを解説
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葬儀では普段耳慣れない言葉が多く、
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初めての喪主の方へ
- 新着 更新日:2025.10.27
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訃報のお知らせ例文集|書き方やマナー、タイミングを解説

身近な方が亡くなった際、深い悲しみの中で訃報を知らせるという重要な役割を担うことになります。
しかし、突然のことで何から手をつければ良いのか、誰にどのタイミングで連絡すれば良いのか戸惑う方も少なくありません。
このサイトでは、訃報のお知らせに関する書き方やマナー、連絡のタイミングについて、現在の情報をもとに詳しく解説します。
新聞のお悔やみ欄や、葬儀を手掛ける清月記などの情報も参考にしつつ、相手や状況に合わせた例文も紹介するため、いざという時に落ち着いて対応できるよう備えることができます。
訃報とは?意味と読み方を解説
訃報とは「ふほう」と読み、人が亡くなったという知らせそのものを指す言葉です。
新聞のお悔やみ欄やニュースで「訃報です」と伝えられるのを見聞きしたことがあるかもしれません。
「とほう」や「けいほう」と読み間違えられることがありますが、正しくは「ふほう」です。
人の死を知らせる悲しい知らせであることから、類義語として「悲報(ひほう)」が挙げられます。
一方、訃報の対義語は、喜ばしい知らせを意味する「朗報(ろうほう)」です。
訃報という言葉は、単に亡くなった事実だけでなく、それを取り巻く知らせ全般を意味する重みのある言葉として使われます。
訃報はいつ誰に伝える?連絡する順番とタイミング
突然の不幸に見舞われた際、訃報を伝える連絡は、まず誰に、どのタイミングでするべきか、その知らせ方や使い方に悩むものです。
落ち着いて対応するためには、連絡する相手の優先順位とスケジュールを把握しておくことが重要になります。
一般的には、ごく近しい親族から順に連絡を始め、故人と親しい関係にあった方々、そして葬儀社や会社関係へと範囲を広げていきます。
突然のニュースに動揺する中でも、適切な順番で連絡をすることによって、その後の手続きがスムーズに進みます。
葬儀後に訃報を知らせるケースもあります。
最初に連絡するのは家族・親族
訃報の連絡は、まず故人の家族や三親等以内の親族に最優先で行います。
配偶者や親、子(息子・娘)など、最も近しい関係者から順に、亡くなった本人との関係性が近い方へ知らせていくのが一般的です。
この段階では、取り急ぎ亡くなったという事実を手短に伝えることを優先します。
葬儀の日程や場所などの詳細はまだ決まっていないことが多いため、それらが決まり次第、改めて連絡する旨を伝えておくと良いでしょう。
特に遠方に住む親族には、移動の準備も考慮して、できる限り早く第一報を入れることが大切です。
次に故人と親しい友人・知人へ連絡する
家族や親族への連絡を終えたら、次に故人が生前特に親しくしていた友人や知人へ連絡します。
この時、誰まで連絡するべきか悩むかもしれませんが、故人の交友関係をよく知る家族と相談しながら、特に親しかった方を中心に知らせるのが一般的です。
連絡先のリストを事前に作成しておくと、いざという時に慌てずに済みます。
もし連絡先が分からない友人がいる場合は、共通の知人を通じて連絡を依頼することも一つの方法です。
親しい間柄であっても、まずは亡くなった事実を簡潔に伝え、詳細は後ほど知らせる形が望ましいです。
葬儀社や菩提寺への連絡も忘れずに
家族や親しい友人への連絡と並行して、葬儀の準備を進めるために葬儀社や菩提寺(付き合いのあるお寺)への連絡も早めに行う必要があります。
葬儀社が決まっていない場合は、いくつかの会社に連絡して相談することも可能です。
葬儀社には、遺体の安置や今後の流れについて相談します。
菩提寺がある場合は、僧侶に枕経をあげてもらい、葬儀の日程を調整するための連絡を入れます。
この連絡によって、通夜や葬儀の日程が決まり、具体的な準備が始まります。
弔問客の訪問に備えるためにも、専門家への連絡は不可欠です。
会社や学校関係者へも連絡が必要
故人が会社員や学生だった場合、または喪主自身が会社勤めをしている場合は、所属する会社や学校への連絡も必要です。
これは、忌引休暇の申請や、業務の引き継ぎ、関係者への周知といった事務的な対応を依頼するためです。
連絡する際は、直属の上司や総務部、人事部など、組織のルールで定められた窓口に伝えます。
社内や校内でどこまでの範囲に訃報を知らせるかについては、上司や担当者と相談して決めると良いでしょう。
連絡が遅れると各種手続きに支障が出る可能性があるため、できるだけ速やかに行うことが求められます。
必要に応じて自治会や町内会へも伝える
故人が自治会や町内会の役員を務めていたり、地域の活動に積極的に参加していたりした場合は、関係者へ訃報を伝える必要があります。
地域の掲示板や回覧板などで訃報を知らせてもらうことで、故人と親交のあった地域の方々へもお知らせが行き届きます。
特に、地域とのつながりが深い生活を送っていた場合には、こうした連絡が丁寧な対応と受け取られるでしょう。
ただし、必ずしも連絡が必要なわけではなく、故人と地域との関係性や、家族葬などで静かに見送りたいといった遺族の意向を考慮して判断します。
訃報で伝えるべき必須項目
訃報を知らせる際には、連絡を受け取った相手が混乱しないよう、伝えるべき内容を正確かつ簡潔にまとめた通知を作成する必要があります。
どのような連絡手段を用いる場合でも、故人が誰で、いつ亡くなったのかといった基本的な情報に加え、葬儀の案内など、必要な項目を漏れなく記載することが重要です。
例えば、老衰のため63歳で逝去したという事実を伝えるべきかなど、項目によっては遺族の意向で記載を判断するものもあります。
ここでは、訃報を伝える際に最低限含めるべき必須項目について解説します。
故人の氏名と逝去日
訃報において最も重要な基本情報は、誰がいつ亡くなったかという事実です。
したがって、故人の氏名をフルネームで正確に記載し、逝去した年月日を明確に伝える必要があります。
これらが曖昧であったり、間違っていたりすると、連絡を受け取った相手を混乱させてしまう原因になります。
また、故人の年齢を伝える際には、「享年(数え年)」または「行年(満年齢)」を用いますが、近年ではより分かりやすい「満◯歳」と表記することが一般的です。
これらの情報は、訃報の冒頭で簡潔に伝えるのが基本です。
喪主の氏名と連絡先
訃報の通知には、葬儀の責任者である喪主の氏名と故人との続柄を明記します。
これにより、誰が中心となって故人を見送るのかが明確になります。
また、葬儀に関する問い合わせや弔問の申し出に対応するため、連絡先として喪主、あるいは遺族の代表者の電話番号を記載するのが一般的です。
連絡を受け付ける時間帯に配慮し、深夜や早朝の連絡は控えてもらうよう一言添える場合もあります。
喪主の情報は、訃報を受け取った人が誰に連絡を取れば良いのかを判断するための重要な項目です。
通夜・告別式の日程と場所
葬儀に参列を希望する方のために、通夜と告別式の日時、執り行われる場所の情報を正確に記載します。
斎場の名称だけでなく、住所や電話番号も併記すると、参列者が場所を確認しやすくなります。
近年増えている家族葬などで、一般の方の会葬や香典、供花、弔電などを辞退する場合には、その旨を明確に伝えることが重要です。
こうした意向を事前に知らせておくことで、相手方に余計な気遣いをさせずに済み、遺族も落ち着いて故人を見送ることができます。
お金に関する事柄は、誤解を招かないよう丁寧に記載します。
死因の伝え方について
訃報において死因を伝えるかどうかは、必須ではありません。
伝えるかどうかは遺族の判断に委ねられ、故人のプライバシーや個人情報保護の観点から、あえて詳しく伝えないケースも多くあります。
もし死因に触れる場合は、「病気療養中のところ」や「かねてより療養中のところ」といった表現を用いるのが一般的です。
具体的な病名を記載する必要はありません。
事故などの突然死の場合は「急逝のため」とすることもあります。
故人の尊厳を守り、遺族の気持ちを考慮した上で、どのように伝えるかを慎重に判断します。
【相手別】すぐに使える訃報のお知らせ例文集
訃報の連絡は、伝える相手との関係性によって文面や言葉遣いを使い分ける必要があります。
親族への報告、親しい友人へのメッセージ、あるいは会社関係者への事務的なあいさつなど、状況に応じた適切な表現が求められます。
ここでは、相手別にそのまま使える訃報のお知らせの例文をいくつか紹介します。
これらの例を参考にすることで、いざという時に慌てず、失礼のない形で故人の逝去を伝えることができるでしょう。
簡潔でありながらも、必要な情報が漏れなく伝わる文面を心がけることが大切です。
親族へ伝える場合の例文
親族への連絡は、まず電話で第一報を入れるのが一般的です。取り急ぎ逝去の事実を伝え、詳細は後ほど改めて連絡します。
電話での第一報
「〇〇の〇〇です。父(母)〇〇が、本日〇時に亡くなりました。取り急ぎご連絡いたしました。お通夜や葬儀の日程は、決まり次第改めてご連絡します」
詳細連絡の例文
件名:【訃報】〇〇〇〇逝去のお知らせ
本文:
父〇〇儀 かねてより病気療養中のところ 〇月〇日〇歳にて永眠いたしました
ここに生前のご厚誼を深謝し謹んでご通知申し上げます
つきましては通夜告別式を下記の通り執り行います
[後略]
友人・知人へ伝える場合の例文
故人と親しかった友人・知人へは、メールやSNSで連絡することも増えています。その際は、件名で訃報であることが分かるようにし、丁寧な言葉遣いを心がけます。
件名:【訃報】〇〇〇〇(故人名)逝去のお知らせ(長男〇〇)
本文:
〇〇〇〇(故人名)の長男の〇〇です
父〇〇がかねてより病気療養中のところ〇月〇日〇時に永眠いたしました
生前は大変お世話になり誠にありがとうございました
つきましては通夜ならびに告別式を下記の通り執り行いますのでご連絡いたします
なお誠に勝手ながらご香典ご供花の儀は固くご辞退申し上げます
会社関係者へ伝える場合の例文
会社への連絡は、忌引休暇の申請も兼ねるため、必要な情報を簡潔かつ正確に伝えます。
まずは直属の上司に電話で一報を入れ、その後メールなどで詳細を報告するのがスムーズです。
上司への電話
「お疲れ様です。〇〇です。夜分に(早朝に)申し訳ありません。実は、父が今朝亡くなりましたので、忌引休暇をいただきたくご連絡いたしました」
メールでの報告
件名:【訃報】〇〇部〇〇(自分の氏名)の父逝去のお知らせ
本文:
〇〇部長
お疲れ様です。〇〇です。
父〇〇が〇月〇日に逝去いたしました。
つきましては会社の規定に従い〇月〇日から〇月〇日まで忌引休暇をいただきたく存じます。
[後略]
【連絡手段別】訃報を伝える際のポイント
訃報の連絡方法は、電話が最も丁寧とされてきましたが、近年ではメールやSNSなども広く使われるようになりました。
それぞれの連絡手段には特徴があり、相手との関係性や状況に応じて使い分けることが大切です。
どの手段を選ぶにしても、故人を偲び、受け取る相手に配慮した伝え方をすることが基本です。
ここでは、電話、メール、SNSといった手段別に、訃報を伝える際のポイントや注意点について解説します。
適切な方法を選ぶことで、滞りなく訃報の連絡を進めることができます。
電話で伝える場合の注意点
電話は声で直接伝えられるため、最も確実で丁寧な連絡手段とされています。
特に、親族や故人と非常に親しかった方、上司などへの第一報に適しています。
連絡する際は、早朝や深夜を避けるのが基本的なマナーです。
話す内容は事前にメモにまとめておき、動揺していても伝え漏れがないように準備しておきましょう。
相手が電話に出られず、留守番電話になった場合は、訃報であることと自分の名前、折り返し連絡が欲しい旨を簡潔にメッセージに残し、改めてかけ直すのが丁寧な対応です。
メールやSNSで伝える場合の注意点
メールやSNSは、一度に多くの人に連絡できる利便性がありますが、相手によっては失礼と受け取られる可能性もあるため、使用は親しい友人や同僚などに限定するのが無難です。
件名は「【訃報】〇〇〇〇逝去のお知らせ」のように、一目で訃報の連絡だと分かるように工夫します。
文面には、略儀でのお知らせとなることを詫びる一文を添えると丁寧な印象になります。
また、訃報の連絡は本来、手紙やハガキ、電報などが正式な方法とされてきた歴史も理解し、相手への配慮を忘れないようにします。
訃報を伝える際に押さえておきたいマナー
訃報の連絡は、故人の死を悼む気持ちを伝えつつ、関係者へ必要な情報を正確に知らせるための重要な儀礼です。
そのため、守るべきいくつかのマナーやルールが存在します。
悲しみの中で対応に追われる状況ではありますが、こうしたマナーに配慮することで、故人への敬意を示すとともに、連絡を受け取った相手に不快な思いをさせずに済みます。
ここでは、文章の作成方法から言葉選びに至るまで、訃報を伝える際に共通して押さえておきたい基本的なマナーについて解説します。
句読点を使わずに文章を作成する
訃報の文章を作成する際には句読点を使用しないのが伝統的なマナーです
これには諸説ありますが一つには文章の区切りをなくすことで葬儀が滞りなくスムーズに進むようにという願いが込められているとされています
また古くは毛筆で手紙を書いており句読点を用いる文化がなかったことの名残という説もあります
現代の訃報の文章でもこの慣習は引き継がれており句読点を使いたい箇所では代わりに一文字分のスペースを空けて読みやすくするのが一般的です
忌み言葉や重ね言葉を避ける
訃報の連絡では、不幸を連想させる「忌み言葉」や、不幸が重なることを想起させる「重ね言葉」の使用を避けるのがマナーです。
忌み言葉には、「死ぬ」「苦しむ」といった直接的な表現や、「消える」「浮かばれない」などがあります。
これらは「逝去」「永眠」「ご生前」といった丁寧な言葉に言い換えます。
また、「重ね重ね」「たびたび」「くれぐれも」といった重ね言葉は、不幸が繰り返されることを連想させるため使いません。
言葉を選ぶ際には、受け取る側の気持ちを考え、不快感や不安を与えない表現を心がけます。
内容は簡潔に分かりやすくまとめる
訃報の連絡は、必要な情報を正確に、そして簡潔に伝えることが最も重要です。
故人との思い出話など、個人的な感情や長々とした文章は含めず、客観的な事実のみを記載するように心がけます。
連絡を受け取った相手が、いつ、どこで、誰の葬儀が行われるのか、また喪主は誰なのかといった情報をすぐに把握できるように配慮することが大切です。
特に、会葬や香典を辞退する場合は、その旨を明確に記載しないと、相手を迷わせてしまう可能性があります。
誰が読んでも分かりやすい内容にまとめることが、混乱を避けるための基本です。
まとめ
訃報のお知らせは、突然の悲しみの中で対応しなければならず、精神的なストレスも大きいものです。
しかし、連絡する順番や伝えるべき項目、そして守るべきマナーといった基本的な知識を事前に把握しておくことで、落ち着いて行動することができます。
本記事のまとめとして、訃報の連絡では、まず近親者から順に伝え、故人の氏名や逝去日、葬儀日程といった必須項目を簡潔にまとめることが重要です。
相手や状況に応じた適切な連絡手段と例文を参考に、故人への敬意と受け手への配慮を忘れず、丁寧な対応を心がけてください。
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