お供えののし紙の書き方マナー‐表書き・水引の選び方などを解説
お葬式の知識やマナー、宗派や喪主のこと、そして用語集など、
知っておくべき情報をお届けします。ぜひご活用ください
この記事は
「イオンのお葬式」
が書いてます
葬儀では普段耳慣れない言葉が多く、
独自の作法や意味を持つものもあります
慌てないためにも、私たち「イオンのお葬式」が
わかりやすくご紹介します
お葬式・法要の知識・マナー
- 新着 更新日:2026.01.20
- お葬式・法要の知識・マナー
お供えののし紙の書き方マナー‐表書き・水引の選び方などを解説

お供え物には、故人への弔意と遺族への心遣いを示すために「のし紙」を掛けるのがマナーです。
しかし、弔事の場面で使うのし紙には、水引の色や種類、表書きの書き方など、守るべき作法が数多く存在します。
お祝い事で使われる慶事用ののし紙とは全く異なるため、正しい知識を身につけておかなければ、意図せず失礼にあたってしまう可能性も考えられます。
状況に合わせた適切な対応ができるよう、お供えののし紙に関する正しい知識を事前に確認しておくことが重要です。
お供えに「のし」は間違い?知っておきたい「のし紙」と「掛け紙」の基本
お供え物を用意する際、品物に掛ける紙を一般的に「のし紙」と呼びますが、厳密には弔事で使うものと慶事で使うものは異なります。
本来、「のし」とは慶事の贈答品に添えられる飾り(熨斗)を指すため、お悔やみ事である弔事のお供え物には使いません。
弔事で使用するのは「のし」がない「掛け紙」が正式なマナーです。
この違いを知っておくことは、相手に失礼のないよう弔意を伝えるための第一歩となります。
弔事のお供えには「のし」がない「掛け紙」を使う
弔事のお供え物には、「のし」の飾りが印刷されていない「掛け紙」を使用するのが正式なマナーです。
本来「のし」は、慶事の贈り物に添えられる「のしあわび」が由来であり、お祝い事の象徴とされています。
そのため、お悔やみ事である弔事の場面では、この「のし」が付いた「のし紙」の使用は避けなければなりません。
一般的に、水引と表書きだけが印刷されたものを「弔事用のし紙」や「掛け紙」と呼び、これをお供え物に掛けることで、故人への敬意や遺族へのいたわりの気持ちを示します。
お供えで掛け紙が不要になるケースとは
お供え物に必ずしも掛け紙が必要かというと、そうでないケースも存在します。
例えば、ごく親しい身内だけで集まる場や、遺族に余計な気を遣わせたくないという配慮から、あえて掛け紙をしない選択もあります。
また、生花や果物の盛り合わせのように、品物そのものの見た目が重視される場合も、掛け紙を省略することが少なくありません。
掛け紙を掛けるかどうかは、故人や遺族との関係性、地域の慣習などを考慮して判断するのがよいでしょう。
形式よりも、故人を偲び、遺族に寄り添う気持ちが最も大切です。
【水引の選び方】お供えの時期や地域に合わせたのし紙(掛け紙)の選び方
お供え物に掛けるのし紙(掛け紙)を選ぶ際は、水引の色や結び方の種類に注意が必要です。
弔事では、不幸が二度と繰り返されないようにとの願いを込めて、一度結ぶとほどけない「結び切り」の水引を使用します。
水引の色は、時期や地域によって使い分けられるため、事前に確認しておくと安心です。
故人や遺族に対して失礼のないよう、状況に応じた適切な水引を選び、弔意を正しく伝えましょう。
水引の色は「黒白」か「黄白」|地域による使い分けを解説
お供えに用いる水引の色は、主に「黒白」と「黄白」の2種類があり、地域によって使い分けられるのが一般的です。
関東をはじめとする多くの地域では、通夜から法事全般に至るまで黒白の水引が広く使われます。
一方、関西地方では、通夜や葬儀では黒白を用い、四十九日の法要以降は黄白の水引を使用する慣習があります。
これは、黄色が古くから高貴な色とされてきたことに由来するともいわれています。
どちらの色を選ぶか迷った際は、相手の住む地域の慣習に合わせるのが最も丁寧な対応です。
事前に葬儀社や地域の仏具店に確認しておくと間違いがありません。
四十九日を境に水引の色を変える必要はある?
四十九日の忌明けを境に水引の色を変えるべきかについては、地域性や慣習が大きく影響します。
一般的に関東では、一周忌や三回忌といった年忌法要でも黒白の水引を使うことが多く、必ずしも四十九日以降に色を変える必要はありません。
一方で関西では、四十九日法要を終えると黄白の水引に切り替えるのが通例です。
このように、明確な決まりはなく、地域の慣習に従うのが基本となります。
もし判断に迷う場合は、黒白の水引を選んでおけば全国的に通用するため、失礼にあたることは少ないでしょう。
水引の本数は「結び切り」の5本が基本
お供えの掛け紙に使う水引は、「結び切り」という結び方で、本数は5本のものが基本です。
結び切りは、一度結ぶと固く結ばれてほどくのが難しいことから、「不幸が二度と繰り返されないように」という願いが込められています。
慶事で使われる「蝶結び」は、何度も結び直せるため、出産祝いなど繰り返してもうれしいお祝い事に用いられるもので、弔事には適しません。
また、水引の色は黒白や黄白のほか、青白のものもありますが、最近では一部地域を除き使われることは少なくなっています。
赤白や赤一色の水引は慶事用のため、間違って選ばないよう注意が必要です。
【表書きの書き方】宗教や時期に応じた正しい書き方を解説
お供えの掛け紙で最も重要なのが、水引の上段に書く「表書き」です。
表書きは、通夜や葬儀、四十九日前後の法要、お盆、年忌法要など、時期や宗教によって使う言葉が異なります。
例えば、同じ仏式でも四十九日を境に「御霊前」から「御仏前」へ変わるのが一般的です。
故人や遺族に失礼のないよう、弔問するタイミングや宗教・宗派に合わせた正しい書き方を事前に確認しておくことが大切です。
上段:「御供」「御霊前」「御仏前」の使い分け方
表書きの上段は、贈る時期や相手の宗教によって使い分ける必要があります。
仏教では、故人の魂は四十九日までは「霊」としてこの世に留まり、忌明け後に「仏様」になると考えられています。
このため、四十九日前の通夜や葬儀では「御霊前」を使い、四十九日法要以降は「御仏前」を使うのが一般的です。
ただし、浄土真宗では亡くなるとすぐに仏になるという教えから、時期を問わず「御仏前」を使用します。
もし相手の宗教・宗派が分からない場合や、どの言葉を選べばよいか迷った際には、時期や宗教を問わず使える「御供」と書くのが最も無難です。
下段:名前はフルネーム?連名や会社名の場合の書き方
水引の下段中央には、贈り主の名前をフルネームで書くのが基本です。
喪主や遺族が誰からのお供えかを把握しやすくするための配慮となります。
夫婦連名の場合は、中央に夫のフルネームを書き、その左側に妻の名前のみを記載します。
3名までの連名であれば、役職や年齢が上の人を一番右に書き、順に左へ並べます。
4名以上の場合は、代表者の名前を中央に書き、その左に「他一同」や「有志一同」と記し、全員の名前を書いた紙を別途添えるのがマナーです。
会社名を入れる際は、名前の右上に少し小さめの文字で書き添えます。
墨の色は薄墨?濃い黒?時期による使い分け
表書きを書く際の墨の色は、時期によって使い分けるのがマナーです。
通夜や葬儀など、訃報を受けてすぐに駆けつける場面では「薄墨」を使用します。
これには、「突然の悲報に涙で墨が薄まってしまった」「急いで駆けつけたため、墨を十分に用意できなかった」といった、深い悲しみを表現する意味が込められています。
一方、四十九日法要や一周忌など、あらかじめ日程が分かっている法事の際には、準備をする時間があったと解釈されるため、通常の「濃墨」を用いても問題ありません。
時期に応じた墨の色を使い分けることで、より深い弔意を示すことができます。
お供え物の包装|「内のし」と「外のし」はどちらが適切?
お供え物を贈る際、のし紙(掛け紙)の掛け方には「内のし」と「外のし」の2種類があります。
内のしは品物に直接のし紙を掛けてから包装紙で包む方法で、外のしは品物を包装紙で包んだ上からのし紙を掛ける方法です。
どちらが正しいという厳密な決まりはありませんが、お供え物を渡す状況によって適切な使い分けがあります。
手渡しするか郵送するかなど、場面に応じた選び方をすることで、より相手への配慮が伝わります。
手渡しする場合は相手に分かりやすい「外のし」が一般的
お供え物を法事などで直接持参し、手渡しする場合には「外のし」が適しています。
外のしは、包装紙の上からのし紙を掛けるため、表書きや贈り主の名前がすぐに分かります。
法要の場では多くのお供え物が集まるため、遺族が誰から頂いたものかを一目で把握できるという利点があります。
また、受付などで渡す際にも整理しやすくなるため、親切な対応といえるでしょう。
特に指定がない限り、手渡しの際は外のしを選ぶのが一般的であり、相手への配慮を示すことにもつながります。
郵送や宅配で送るなら汚れないよう配慮する「内のし」
お供え物を郵送や宅配便で送る場合は、「内のし」を選ぶのが一般的です。
内のしは、品物の箱に直接のし紙を掛け、その上から包装紙で包む方法を指します。
この方法であれば、配送中にのし紙が汚れたり破れたりする心配がありません。
相手に届くまで綺麗な状態を保つための配慮として、内のしが適しています。
また、内のしには気持ちを控えめに伝えたいという意味合いもあるため、直接手渡しできない代わりに、謙虚な姿勢で弔意を示したい場合にもふさわしい掛け方です。
品物選びから渡し方まで|知っておきたいお供えの基本マナー
お供えは、のし紙の書き方だけでなく、品物の選び方や渡し方にも守るべきマナーがあります。
金額の相場を把握し、故人や遺族に配慮した品物を選ぶことが大切です。
また、訪問して直接手渡しする際には、適切な挨拶や言葉遣いを心がける必要があります。
故人を偲び、遺族をいたわる気持ちを正しく伝えるために、お供えに関する一連のマナーを理解しておきましょう。
お供え物の金額相場は3,000円〜10,000円が目安
お供え物(香典)の金額は、故人との関係性や自身の年齢によって目安が異なります。一般的に、親や子の場合5万円から10万円程度、兄弟姉妹の場合3万円から5万円程度、祖父母の場合1万円から3万円程度が相場とされています。叔父・叔母やその他の親戚では、5千円から3万円が目安です。友人・知人、会社関係の場合は、5千円から1万円程度が一般的ですが、故人との関係性や親密度によって金額は変動することもあります。近所の方や友人の両親には3,000円から5,000円程度が相場とされています。
あまりに高額な品物はかえって遺族に香典返しの負担をかけてしまう可能性があるため避けた方が無難です。大切なのは金額ではなく故人を偲ぶ気持ちです。相場を参考にしながら無理のない範囲で心を込めて品物を選ぶようにしましょう。
お供え物に適した品物・避けるべき品物
お供え物には、食べ物や消耗品などの「消えもの」を選ぶのが基本です。
具体的には、個包装で日持ちのするお菓子(和菓子や焼き菓子など)、季節の果物、お茶やジュースなどが喜ばれます。
また、線香やろうそくも定番の品物です。
故人が好きだったお酒や食べ物を選ぶのも良いですが、遺族が扱いに困らないよう配慮が必要です。
一方で、殺生を連想させる肉や魚、香りの強い花、トゲのある花(バラなど)は避けるべきとされています。
お供えした後に遺族で分け合えるような、分けやすく日持ちのする品物を選ぶと親切です。
訪問して手渡しする際の挨拶と言葉遣い
お供え物を遺族の自宅へ持参して手渡しする際は、まず玄関先で「この度はご愁傷様です」といったお悔やみの言葉を簡潔に述べます。
品物は風呂敷や紙袋から取り出し、のし紙の表書きが相手から読める向きにして両手で差し出しましょう。
その際に「心ばかりですが、御仏前(御霊前)にお供えください」と一言添えます。
遺族から「どうぞお上がりください」と勧められた場合は、仏壇の前に進み、お供え物を置いてからお参りさせてもらうのがマナーです。
長居はせず、遺族の負担にならないよう配慮することが大切です。
お供えの「のし」に関するよくある質問
お供えののし紙(掛け紙)に関しては、宗教宗派による違いや、現金をお供えする場合の作法など、細かい疑問が生じやすいものです。
例えば、浄土真宗における表書きのルールや、香典袋との違い、筆記用具の選び方など、いざという時に迷いがちな点があります。
ここでは、そうしたお供えののしに関するよくある質問を取り上げ、それぞれの疑問について分かりやすく解説します。
Q. 浄土真宗の場合、表書きは四十九日前でも「御仏前」でよいですか?
はい、問題ありません。
浄土真宗では、亡くなった方はすぐに仏様になると考えられているため、四十九日前であっても表書きは「御仏前」を使用します。
他の多くの仏教宗派で使われる「御霊前」は用いないのが特徴です。
相手の宗教が浄土真宗だと分かっている場合は、通夜や葬儀の時点から「御仏前」と書くのが正しいマナーです。
Q. お供えに現金(香典)を渡す場合ののし袋の選び方は?
お供えとして現金を渡す場合は、不祝儀袋(香典袋)を使用します。
水引は、お供え物の掛け紙と同様に「結び切り」を選びます。
色は黒白や双銀が一般的で、関西では黄白も使われます。
表書きは、四十九日前なら「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」とします。
品物のお供えと現金を両方渡す場合は、表書きが重複しないよう、「御供」と「御仏前」のように使い分ける配慮が必要です。
Q. 表書きはボールペンや筆ペンで書いても大丈夫ですか?
ボールペンや万年筆の使用は避け、毛筆や筆ペンで書くのが正式なマナーです。
文字の色は、通夜や葬儀では薄墨を、四十九日以降の法要では濃墨を使います。
もし自分で書くのが苦手な場合は、購入した店で代筆を依頼したり、印刷されたのし紙を利用したりしても問題ありません。
大切なのは、心を込めて丁寧に準備することです。
まとめ
お供えののし紙(掛け紙)には、故人への供養と遺族への弔意を伝える重要な役割があります。
水引は「結び切り」を選び、色は関東では黒白、関西では四十九日以降に黄白が使われるなど地域差があります。
表書きは、四十九日を境に「御霊前」から「御仏前」に変わるのが基本ですが、神道やキリスト教、仏教の中でも浄土真宗など宗教によってマナーが異なります。
品物を購入する際は、百貨店や専門店で相談すると安心です。
これらのマナーを守ることは、故人を偲ぶ気持ちを正しく伝えることにつながります。
ちょっとした疑問やお悩みも多数
ご相談いただいております
