三回忌の香典金額はいくら?相場や袋の書き方・包み方・渡し方マナー
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お葬式・法要の知識・マナー
- 新着 更新日:2025.12.19
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三回忌の香典金額はいくら?相場や袋の書き方・包み方・渡し方マナー

三回忌の香典袋はどのように選べばよいのか、金額の相場はいくらなのか、法要を前に悩むことがある。
故人を偲ぶ大切な場であるからこそ、マナーを守って参列したいものだ。
本記事では、三回忌法要における香典の金額相場から、袋の書き方、包み方、渡し方までを網羅的に解説する。
準備の際の参考にされたい。
三回忌法要の基礎知識
仏教における法要や神道の霊祭など、追悼の儀式にはそれぞれの時期や意味合いがある。
三回忌は故人が亡くなってから特定の節目に行われる年忌法要の一つであり、遺族や親族が集まり故人の冥福を祈る重要な機会だ。
香典が必要かどうかを含め、まずは三回忌の基本的な知識を確認しておく。
亡くなってから満2年の命日に行う法要
三回忌は亡くなってから満2年の祥月命日に行われる法要だ。
一周忌の翌年に行うため「三年目」という意味で三回忌と呼ばれる。
この次は七回忌となり、法要の間隔が数年空くことになるため、親族だけでなく親しい友人を招く場合もある比較的規模の大きな法事となることが多い。
法要の日程は命日当日に行うのが理想だが、参列者の都合を考慮して直前の週末に行われることも一般的である。
三回忌の表書きは御仏前を使用する
香典袋の表書きは、四十九日を境に変わるのが仏教の通例だ。
四十九日までは「御霊前」を用いるが、それ以降の法要では故人が成仏したと考えられるため、「御佛前(御仏前)」を使用する。
宗派によって異なる場合もあるが、三回忌においては一般的に「御仏前」と書くのがマナーとされている。
書き間違えないよう、事前に確認してから記入する。
四十九日を過ぎているため御霊前は避ける
前述の通り、四十九日法要を過ぎると故人は霊から仏になるとされるため、「御霊前」の使用は不適切となる。
通夜や葬儀で余った香典袋を流用する場合などは、表書きが「御霊前」になっていないか注意が必要だ。
誤って使用しないよう、袋の印字を確認するか、表書きが印刷されていない無地のものに自分で記入する準備をするのが賢明である。
三回忌で包む香典の金額相場
三回忌で包む香典の相場は、故人との関係性や地域によって異なる。
例えば沖縄などの一部地域では独自の慣習があるため確認が必要だが、一般的な目安を知っておくと安心だ。
ここでは関係性別に、いくら包むべきかの目安を紹介する。
1万円から3万円、あるいはそれ以上の金額やお供えを別途用意する場合など、状況に合わせて判断する。
故人が実の両親である場合の金額目安
故人が実の父や母である場合、香典の相場は他の関係性よりも高くなる傾向があります。一般的に、故人が親の場合の香典の目安は、自身の年齢によって異なり、20代では3万円から10万円、30代では5万円から10万円、40代以上では10万円程度とされています。これは実の親だけでなく、配偶者の親が亡くなった場合も同様の目安となります。ただし、自身が喪主を務める場合は香典を渡す必要はないとされています。
自身の年齢や社会的地位、他の兄弟との相談によって金額を決定するとスムーズです。両親への感謝の気持ちを込めて、相場に見合った金額を準備しましょう。
故人が祖父母である場合の金額目安
祖父母の三回忌に孫が参列する場合、金額相場は3千円から3万円程度と幅がある。
孫の年代によっても異なり、学生であれば親がまとめて出すこともあるが、社会人であれば独立した世帯として包むのが一般的だ。
20代や30代であれば5千円から1万円程度を目安とし、親族間の慣習に合わせて調整する。
故人が兄弟姉妹である場合の金額目安
故人が自身の兄弟や姉妹である場合、香典の目安は1万円から5万円程度となる。
年代が上がるにつれて金額も高くなる傾向があり、また生前の関係の深さによっても変動する。
他の兄弟がいる場合は、事前に相談して金額を揃えておくと、遺族側も整理がしやすくトラブルを避けられる。
故人が親戚である場合の金額目安
叔父や叔母、いとこなどの親戚の三回忌に参列する場合、5千円から3万円程度が相場とされる。
親等や付き合いの深さによって金額は変わり、あまり交流がなかった親族の場合は5千円から1万円程度、親しかった場合はそれ以上を包む。
他の親族と相談し、足並みを揃えることが望ましい。
故人が友人である場合の金額目安
故人が友人や知人の場合、三回忌に招かれることは親族に比べると少ないが、参列する場合は5千円から1万円程度が目安となる。
生前特に親しかった間柄であれば、1万円から3万円程度包むこともある。
友人間で連名にするケースもあるため、一緒に参列する知人がいれば相談してみると良い。
香典の金額を調整すべきケース
基本的な相場に加え、法要後の会食の有無や夫婦での参列など、状況に応じて金額を上乗せ調整する必要がある。
施主側の負担を考慮し、マナーに沿った金額を用意することが重要だ。
ここでは具体的なケースごとの調整方法について解説する。
法要後の会食に参加する場合は上乗せする
法要の後には「お斎」と呼ばれる会食が設けられることが多い。
会食ありの場合は、自身の食事代として5千円から1万円程度を香典に上乗せして包むのがマナーだ。
逆に会食なしの場合や、会食を辞退する場合は、基本的な相場の金額のみで問題ない。
施主の負担を考慮した配慮が求められる。
夫婦連名で参列する場合の上乗せ金額
夫婦で参列する場合は、二人分の食事代や引き出物の費用を考慮し、一人で参列する場合の金額に上乗せを行う必要がある。
目安としては、一人の場合の相場に5千円から1万円程度、あるいは倍額近くを加算する。
夫婦連名であっても、封筒を分けずに一つの香典袋にまとめて包むのが一般的だ。
香典の金額を決める際の注意点
香典の金額を決める際、相場だけでなく数字のマナーにも気を配る必要がある。
避けるべき数字や枚数の工夫など、知っておくべき作法が存在するからだ。
ここでは金額決定時に特に注意したいポイントを挙げる。
縁起が悪いとされる忌み数は避ける
日本の弔事において、「4」や「9」といった数字は「死」や「苦」を連想させるため、忌み数として避けられる。
金額を決める際は、4千円や9千円、4万円といった金額にならないよう調整する。
お札の枚数についても同様に配慮し、不吉な語呂合わせを避けるのが礼儀だ。
割り切れる偶数は避けるのが基本
偶数は「割り切れる」ことから「故人との縁が切れる」と連想され、弔事では避けられる傾向にある。
特に2、4、6といった数字の金額は避けるのが基本とされてきた。
ただし、最近では2万円に関してはペアの意味や実用的な金額として許容されるケースも増えているが、地域や年代によっては気にする人もいるため注意する。
2万円を包む際はお札の枚数を工夫する
親族などの間柄で2万円を包むことが適切な場合がある。
その際、偶数の枚数になるのを避けるため、1万円札1枚と5千円札2枚の計3枚にするという工夫が行われることがある。
これによってお札の枚数を奇数にし、縁起の悪さを回避するという配慮だ。
細かい気遣いだが、伝統を重んじる場では有効な方法である。
三回忌に適した香典袋の選び方
香典を入れる袋(封筒)にも、金額や宗教、地域に応じた選び方のルールがある。
市販されている不祝儀袋には様々な種類があるため、三回忌にふさわしいものを選ぶ知識が必要だ。
ここでは水引の色や袋の格について解説する。
黒白か双銀の結びきり水引を選ぶ
三回忌の香典袋には、一般的に黒白の水引が使用されますが、地域によっては黄白の水引が使われることもあります。双銀の水引は、5万円以上の高額な香典を包む場合に使用するのが目安とされています。
水引の結び方は「二度と繰り返さない」という意味を持つ「結び切り」または「あわじ結び」を選びます。
香典の金額が1万円程度までであれば水引が印刷された略式の香典袋を選び、それ以上の金額を包む場合は、実際の水引が付いたものを選ぶのが一般的です。
水引の色や金額の目安は、地域や個人の関係性によって異なる場合があるため、心配な場合は周囲の方に確認することをおすすめします。
地域によっては黄白の水引を使用する
関西地方や北陸地方などの一部地域では、法要の際に「黄白」の水引が用いられることが多い。
これは通夜や葬儀の黒白と区別するためや、忌明け後の法要であることを示すためとされる。
参列する地域の習慣が分からない場合は、事前に親族に確認するか、周囲に合わせるのが無難だ。
包む金額に見合った格の香典袋を用意する
香典袋には印刷された簡易なものから、高級和紙を使った豪華なものまで種類がある。
中に入れる金額と袋の格を合わせることが大切で、例えば5千円程度なら印刷された水引の袋、3万円以上なら本物の水引がかかった袋を選ぶ。
金額が少ないのに袋だけ豪華すぎる、あるいはその逆にならないようバランスを考える。
三回忌における香典袋の書き方マナー
香典袋を選んだら、表書きや氏名などを正しく記入する。
筆記用具の選び方や「十」などの漢数字の書き方にも決まりがあり、失礼のないように仕上げたい。
ここでは表書きや中袋の書き方の詳細を説明する。
筆ペンは薄墨ではなく濃い黒墨を使用する
通夜や葬儀では「悲しみの涙で墨が薄まった」という意味で薄墨を使うのがマナーだが、三回忌法要では忌明けから時間が経過しているため、通常の濃い黒墨を使用する。
筆ペンや毛筆を使い、丁寧な楷書で記入する。
墨の色を使い分けることは、弔事における重要な作法の一つだ。
外袋上段には御仏前か御香典と書く
外袋の水引より上段中央には、表書きを記します。
三回忌では「御仏前」とするのが一般的ですが、宗教宗派が不明な場合や広く使える表現として「御香典」と書くこともあります。
ただし、浄土真宗では、故人は亡くなるとすぐに仏になるという教えがあるため、時期を問わず「御仏前」を使用します。また、浄土真宗では「御香典」も使用できます。そのため、浄土真宗においては「御霊前」は用いません。
外袋下段には贈り主の氏名を書く
水引の下段中央には、贈り主の名前をフルネームで記入する。
上段の表書きよりもやや小さめの文字で書くとバランスが良い。
肩書きを入れる場合は、名前の右上に小さく添える。
受け取った遺族が誰からの香典かすぐに判別できるよう、読みやすい字で丁寧に書くことを心がける。
複数人の連名で出す場合の氏名の書き方
夫婦や職場の同僚などで連名にする場合、3名までであれば右から順に目上の人の氏名を書く。
夫婦の場合は夫の氏名を中央に書き、その左側に妻の名前のみを添える形が一般的だ。
4名以上になる場合は、代表者の氏名を書き、その左側に「他一同」と記す。
全員分の氏名は別紙に書いて中に入れる。
中袋の表面には包んだ金額を大字で記入する
中袋の表面中央には、包んだ金額を旧字体の漢数字(大字)で縦書きにする。
「金壱万円」のように、「一」は「壱」、「三」は「参」、「五」は「伍」、「十」は「拾」と書くことで、改ざんを防ぐ慣習がある。
横書きの記入欄がある市販の袋であれば、算用数字で記入しても問題ない。
中袋の裏面に住所・氏名を記入する
中袋の裏面には、左下に住所と氏名を必ず記入する。
これは遺族が後でお礼状を送ったり整理したりする際に必要な情報だ。
中袋なしのタイプの香典袋を使用する場合は、外袋の裏面に金額と住所氏名を記入する欄があることが多いので、そちらに漏れなく記載する。
香典袋へのお札の入れ方
香典袋にお金を入れる際にも、お札の向きや状態に関する作法がある。
弔事ならではの包み方を理解し、故人への敬意を表すことが大切だ。
ここではお札の入れ方について解説する。
新札ではなく使用感のあるお札を用意する
結婚式などの慶事では新札を用意するが、弔事では「不幸を予期して準備していた」と思われないよう、新札は避けるのが古くからのマナーだ。
もし手元に新札しかない場合は、一度折り目を付けてから包むようにする。
ただし、あまりに汚れたり破れたりしているお札は失礼にあたるため、適度な使用感のあるきれいな紙幣を選ぶ。
お札の肖像画が裏側に来るように入れる
香典袋にお札を入れる際は、お札の向きに注意する。
封筒から出したときに肖像画が見えないよう、肖像画が裏側(下側)になるように入れるのが一般的だ。
また、複数枚入れる場合はすべて同じ向きに揃える。
これには「顔を伏せて悲しみを表す」という意味が込められているとされる。
複数枚のお札を入れる際は向きを揃える
2枚以上のお札を包む場合は、すべてのお札の向きを揃えて重ねてから入れる。
表裏や上下がバラバラになっていると、遺族が確認する際に手間取らせてしまうだけでなく、雑な印象を与えてしまう。
丁寧な所作として、お札の向きを整えることは基本的なマナーの一つである。
法要当日の香典の渡し方
香典は当日、適切なタイミングで施主や受付に渡す必要がある。
服装は喪服を着用し、袱紗(ふくさ)を用いるなど、渡す際の一連の動作にも礼儀が求められる。
ここでは当日の渡し方の手順を紹介する。
香典袋は袱紗に包んで持参する
香典袋を裸のまま持ち歩くのはマナー違反とされるため、必ず袱紗(ふくさ)に包んで持参する。
弔事用の袱紗は寒色系(紫、紺、グレーなど)のものを使用する。
左開きになるように包むのが弔事の作法だ。
受付や施主の前で袱紗から取り出すことで、丁寧な姿勢を示すことができる。
受付や施主に渡す際の手順
会場に到着したら、まず受付で挨拶をし、記帳を済ませる。
その後、袱紗から香典袋を取り出し、袱紗を畳んで台代わりにするか手早くしまう。
香典袋は相手から見て表書きが読める向きに向けて、両手で差し出す。
受付がない場合は、施主に直接挨拶をする際に同様の手順で渡す。
渡す際に添えるお悔やみの言葉
香典を渡す際は、無言ではなく一言添えるのが礼儀だ。
「この度は御愁傷様でございます」や「本日はお招きいただきありがとうございます」「心ばかりですが御仏前にお供えください」といった言葉を添える。
三回忌の場合は、「ご無沙汰しております」等の挨拶を含めつつ、故人を偲ぶ気持ちを伝えると良い。
法要に参列できない場合の対応
やむを得ない事情で三回忌法要を欠席する場合でも、香典を送るなどして弔意を示すことは可能だ。
郵送の手順や、辞退された場合の対応など、参列できない場合の適切なマナーについて解説する。
欠席する場合は現金書留で香典を郵送する
法要に参列できない場合、香典は郵送で送るのが一般的だ。
現金は普通郵便では送れないため、必ず郵便局の窓口で現金書留専用の封筒を購入し、その中に香典袋を入れて送る。
香典袋には通常通り表書きや金額、住所氏名を記入した上で、現金書留封筒に封入する。
お詫びとお悔やみの手紙を同封する
香典だけを送りつけるのではなく、欠席することへのお詫びと、故人を偲ぶ言葉を記した手紙を同封するのが丁寧だ。
手紙には、法要に招かれたことへの感謝と、参列できない残念な気持ち、そして改めて故人の冥福を祈る言葉を綴る。
便箋は白無地を選び、一筆箋などでも構わない。
法要の前日までに届くように手配する
法要に参列できない場合、香典を郵送することは可能です。香典を郵送するタイミングは、葬儀後なるべく早く、遅くとも四十九日法要までに届くように手配するのが望ましいとされています。 。葬儀後2~3日、遅くても1週間以内に届くように送るのが良いでしょう。 あまりに早すぎると、遺族が葬儀の手配などで忙しい時期と重なるため、葬儀後1週間程度あけてから郵送することも考慮すると良いでしょう。 。
家族のみの法要で香典を辞退された場合
近年では家族だけで行う小規模な法要が増えており、その際に香典を辞退されるケースもある。
案内状などに「香典辞退」の旨が明記されている場合は、無理に渡そうとせず、遺族の意向を尊重して控えるのがマナーだ。
どうしても気持ちを伝えたい場合は、後日お供え物やお花を送る方法もあるが、それも辞退されていないか確認が必要である。
まとめ
三回忌の香典に関するマナーを確認してきた。
故人の供養と遺族への配慮を示すためにも、金額相場や袋の選び方、書き方、渡し方の作法を守ることは重要だ。
参列できない場合でも、郵送などの手段で弔意を伝えることができる。
また、いただいた香典に対して後日送られる香典返し(お返し)についても、遺族側の負担を減らす心遣いが求められる場合がある。
形式にとらわれすぎず、故人を偲ぶ心を大切にして法要に臨みたい。
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