お盆のお供えは何がいい?金額相場・マナー・のし・掛け紙の書き方とお菓子・花の選び方
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お葬式・法要の知識・マナー
- 新着 更新日:2025.12.19
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お盆のお供えは何がいい?金額相場・マナー・のし・掛け紙の書き方とお菓子・花の選び方

日本に古くから伝わるお盆とは、先祖の霊が家に戻ってくる期間を意味し、正式名称は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といいます。
2025年(令和7年)のお盆は、多くの地域で8月13日の迎え火から始まり、16日の送り火までの4日間に行われるのが一般的です。
東京などの一部地域では、7月13日から16日の期間に行う例も見られます。
この時期には、毎年恒例の行事としてお墓参りや法要を行うほか、特に故人が亡くなってから四十九日を過ぎて初めて迎えるお盆を「初盆」または「新盆」と呼び、手厚く供養する習わしです。
お彼岸や夏のご挨拶とは異なり、先祖を偲び感謝するために何をするべきか、正しい方法やマナーを知っておく必要があります。
ここでは、いつからいつまでに行うかの日程や、お供えの仕方、セットで贈る品の選び方などを解説します。
お盆にお供えする五供の基本
仏壇にお供えする基本の品は「五供」と呼ばれ、香・花・灯燭・浄水・飲食の5つを指します。
これらは仏様に感謝を伝え、場を清めるために欠かせないものです。
お盆の時期には、通常のお参りに加えて「精霊棚」や祭壇を設けるのが正式なルールとされています。
棚の前に机を置き、まこものゴザを敷いた上に、野菜を刻んで洗った米と混ぜた「水の子」や、先祖の乗り物とされる「精霊馬」を供える飾り方が一般的です。
作り方は、きゅうりを早い馬に、なすを遅い牛に見立て、割り箸や爪楊枝を足として刺し、手作りで用意します。
浄土宗や真言宗など宗派によって細かな作法は異なりますが、心を込めて準備する姿勢が重要です。
香りで場を清めるためのお香
五供の一つである「香」は、線香の香りを指します。
よい香りは場を清浄にし、仏様や先祖の霊をもてなす最上の供物とされてきました。
また、立ち上る煙がこの世とあの世をつなぐ架け橋になるとも信じられています。
お盆の期間中は、家族が揃って手を合わせる際に線香をあげ、絶やさないように気をつける風習が残る地域も少なくありません。
香りは故人への想いを届ける手段でもあり、選ぶ際は香りの良さや質の高さに配慮すると喜ばれます。
仏様の慈悲を表すお花
「花」は仏様の慈悲の心を象徴し、供える人の心を穏やかにしてくれます。
お盆には、暑い時期でも日持ちが良く、鮮やかな色合いの生花が好まれます。
特にお盆を象徴する花として、泥の中から清らかな花を咲かせる蓮や、その形状を模した蓮の葉などが頻繁に用いられます。
棘のある花や毒のある花、香りが強すぎる花は避けるのがマナーですが、故人が生前好んだ花であれば、供えても差し支えないとされる場合も増えています。
彩り豊かに飾ることで、精霊棚が華やかになります。
世の中を明るく照らす灯燭
灯燭とは、ろうそくの火、提灯の明かりのことです。
この灯りは仏様の智慧を表し、世の中の闇を照らして煩悩を取り除くという意味が込められています。
また、先祖の霊が迷わずに家まで戻ってこられるようにする目印としての役割も重要です。
夜には提灯を灯し、幻想的な雰囲気の中で静かに手を合わせます。
近年では、火を使わない電池式のろうそくや提灯も普及しており、安全面に配慮しながら伝統を守る家庭も多く見られます。
故人の喉を潤すための浄水
浄水は、清らかな水を供えることを指します。
仏様や先祖の霊は喉が渇いているとされており、きれいな水で渇きを癒してもらうという意味があります。
毎朝、汲みたての新しい水に入れ替え、専用の器に入れて供えるのが基本です。
ただし、浄土真宗のように、水をお供えしない宗派も存在します。
それぞれの家の宗旨宗派に合わせた対応が必要ですが、心を込めて水を捧げる行為自体が、供養の気持ちを表す大切な所作といえます。
家族とのつながりを感じる飲食
飲食とは、家族が食べるものと同じ料理や、専用の精進料理を供えることです。
ご飯や煮物、和え物、汁物、漬物などを霊供膳と呼ばれる御膳セットに盛り付け、箸を仏様側に向けて供えます。
お盆には、細く長く幸せが続くことを願うそうめんや、餅、団子なども定番です。
また、旬の食材である豆や枝豆を使うこともあります。
肉や魚を避けたメニュー構成にし、出汁も昆布や椎茸から取るのが正式です。
器や皿への盛り付け方にも気を配り、ご先祖様と一緒に食事をする気持ちで供えます。
お盆のお供えに適した品物の選び方
お供えの品物を選ぶ際は、受け取る遺族の負担にならず、日持ちや管理がしやすいものを選ぶのが賢明です。
定番として人気があるのは、お菓子や線香、果物などですが、消費できないものや保管に困るものは避けるべきです。
また、殺生を連想させる肉や魚などの「生臭物」は、お盆のお供えとしてタブーとされています。
選び方の基本を押さえつつ、相手の好みや家族構成に配慮した品を探すことで、より丁寧な印象を与えられます。
ここでは具体的なNG例やおすすめの品を紹介します。
日持ちがする個包装の焼き菓子
お供え物として最も選ばれやすいのが、常温で日持ちするお菓子です。
お盆の時期は来客が多く、お茶請けとして出したり、お下がりを分け合ったりする場面が増えます。
そのため、クッキーやマドレーヌなどの焼き菓子や、小分けにされた個包装のものが重宝されます。
東京や北海道、名古屋などの名店のお菓子や、とらやの羊羹、高島屋などの百貨店で扱う高級ブランド品は、手土産としても間違いがありません。
一方で、身近なスーパーのライフなどで購入できる菓子折りも、家族だけの気軽なお供えには便利です。
通販を利用すれば、遠方の名産品も手に入ります。
和菓子では、日持ちのする落雁(らくがん)や干菓子、和三盆などの砂糖菓子、饅頭(まんじゅう)も定番です。
洋菓子やケーキを選ぶ際は、賞味期限の短い生菓子よりも、冷凍で届くものや乾物に近い物菓子を選ぶと安心です。
夏の季節に合う涼やかなゼリー
暑い夏に行われるお盆には、見た目にも涼しげな水菓子が喜ばれます。
特にゼリーや水ようかんなどは、冷やして美味しく食べられるため、夏の贈り物として最適です。
喉越しが良く、食欲が落ちがちな季節でも食べやすいのが魅力といえます。
また、ぷるんとした食感のわらび餅や、透明感のある和菓子も季節感を演出できます。
羊羹などは常温保存が可能で賞味期限が長いものも多く、管理しやすい点でも優れています。
手間なく飾れるフラワーアレンジメント
生花は美しいですが、夏の暑さですぐに枯れてしまったり、毎日の水替えが大変だったりすることがあります。
そこで、手入れの手間がかからないフラワーアレンジメントや、プリザーブドフラワーを選ぶのも一つの方法です。
カゴや器にあらかじめ生けられたアレンジなら、受け取ってそのまま飾ることができます。
また、ちりめんで作られた作り物の花やお供え飾りは、枯れる心配がなく、お盆の期間中ずっと美しさを保てます。
実用性と美しさを兼ね備えた品として注目されています。
季節感を大切にした果物の盛り合わせ
季節の果物は、自然の恵みを感じさせるお供え物として古くから親しまれてきました。
お盆の時期には、スイカやメロン、梨、桃、ぶどうなどのフルーツが旬を迎えます。
特に丸い形の果物は「円(縁)」につながるとされ、縁起が良いといわれています。
贈答用の籠盛りや詰め合わせは豪華な印象を与え、祭壇を華やかに彩ります。
ただし、カットする必要がある大きな果物は手間がかかる場合もあるため、相手の状況に合わせて選ぶ配慮も必要です。
毎日の供養に使える贈答用のお線香
お線香は「消えもの」でありながら、毎日の供養に欠かせない消耗品であるため、いくらあっても困らない品として重宝されます。
贈答用のお線香は、桐箱や塗箱に入った高級感のあるものが多く、香りの質も高いのが特徴です。
伽羅や沈香、白檀などの伝統的な香りのほか、煙が少ないタイプや花の香りがするものなど、種類も豊富です。
毎日使うものだからこそ、質の良いものを贈ることで、故人を偲ぶ気持ちが伝わります。
故人が生前に好んでいた飲み物
基本的には殺生を連想させる肉や魚はお供えとして不向きですが、近年では故人の好物を供えることも供養の一つと考えられるようになってきました。
故人が好きだったコーヒーやお茶、ジュースなどの飲み物は、故人との思い出を振り返るきっかけになります。
また、お酒が好きだった場合は、ビールや日本酒を供えることもあります。
どうしても肉や魚を供えたい場合は、本物ではなく、それらを模したろうそくや、加工品としてパッケージされたものを選ぶなど、周囲への配慮を忘れないようにします。
贈り先との関係で決まる金額相場
お供えの金額相場は、故人や遺族との関係性によって異なります。
高すぎると相手に気を遣わせ、安すぎると失礼にあたる可能性があるため、適切な予算内で選ぶことが重要です。
一般的に、親族であれば高めに、知人や友人の場合は控えめにする傾向があります。
また、現金を包む場合と品物を贈る場合で金額感が変わることもあります。
贈る相手の負担にならないよう、事前に相場を確認し、関係性に見合った用立てをすることが求められます。
親族へ贈る場合は3000円から5000円
実家や義実家、兄弟姉妹、親戚など、身近な親族へお供えを贈る場合の相場は、3,000円から5,000円程度が目安です。
祖父母や特に親しい間柄の親族であれば、これに少し上乗せすることもあります。
家族でお盆に集まる場合は、皆で分けられるお菓子や果物を持参することが多いです。
あまり高額になりすぎない範囲で、質の良い品物を選ぶと喜ばれます。
知人へ贈る場合は3000円程度
友人や知人、会社関係の方へのお供え物の金額は、関係性や状況によって異なります。一般的に、友人や知人の場合は3,000円から1万円程度、会社の同僚や上司へは5,000円から1万円程度が相場とされています。 。また、法要後の会食がある場合は、会食費も考慮して5,000円から1万円程度を多めに包むことが一般的です。 。
相手に気を遣わせない金額設定が望ましく、高額すぎるお供えはかえってお返しの負担をかけることになりかねません。気持ちを伝えることが主目的であるため、相手の好みを考慮したお菓子や、季節の果物などを選ぶのが無難です。 。日持ちする個包装のお菓子や、常温で保存できる果物が、受け取る側の負担になりにくいためおすすめです。 。
初盆の場合は相場より高めに設定する
故人が亡くなって初めて迎える初盆(新盆)は、通常のお盆よりも丁寧に行われる法要です。
そのため、お供えの相場も通常より高めに設定するのが一般的です。
親族であれば5,000円から10,000円程度、知人であれば3,000円から5,000円程度を目安にします。
特別な行事であるという認識を持ち、普段よりもワンランク上の品物を選んだり、提灯代として現金を包んだりすることもあります。
特にお世話になった方へは1万円程度
親族の中でも特に縁が深かった場合や、生前に特にお世話になった方へは、10,000円程度のお供えをすることもあります。
品物だけで1万円分となると量が多すぎてしまうことがあるため、5,000円程度の品物に5,000円程度の現金を添えるなど、調整するとスマートです。
現金を包む際は「御供物料」として、不祝儀袋や専用の封筒に入れ、お金の向きを揃えて包みます。
金封の選び方にも注意が必要です。
地域や状況に合わせた掛け紙の選び方
お供え物には、のし紙(掛け紙)を掛けるのがマナーです。
しかし、水引の色や結び方、包装の仕方は地域によって異なります。
関東と関西での違いや、配送か持参かによる区別など、状況に応じた適切なラッピングを選ぶ必要があります。
一般的に弔事では「のし(熨斗)」のマークがついていない掛け紙を使用します。
ここでは、それぞれのケースに合わせた正しい選び方を解説します。
一度きりを意味する結び切りを選ぶ
弔事全般において、水引の結び方は「結び切り(あわじ結び)」を選びます。
これには「不幸が二度と繰り返されないように」という意味が込められています。
ほどいて何度も結び直せる蝶結びは、出産や入学などの慶事に使われるものであり、お盆のお供えには不適切です。
水引の本数は5本または7本が一般的ですが、金額や箱の大きさに合わせて選びます。
関東地方などで使われる黒白の水引
関東地方をはじめとする東日本では、お盆のお供えにかける水引の色は「黒白」が一般的です。
これは葬儀や法要全般で使われる標準的な色です。
ただし、地域によっては三回忌までは黒白を使い、七回忌以降は青白を使うといった独自のルールが存在する場合もあります。
基本的には黒白を選んでおけば失礼にはあたりませんが、迷った場合は地域の慣習に詳しい人に確認すると安心です。
関西地方などで使われる黄白の水引
関西地方や北陸、四国、九州の一部では、法要やお盆のお供えに「黄白」の水引が使われます。
これは、黒白の水引は葬儀の際に使うものであり、お盆などの法要では少し色味のある黄色を使って区別するという考え方に基づくものです。
特に京都や大阪などでは黄白が一般的であるため、関西方面へお供えを贈る際は注意が必要です。
地域の文化を尊重した選び方が求められます。
配送時に適した外のし
「外のし」とは、包装紙の上から掛け紙を掛ける方法です。
配送でお供え物を贈る場合や、たくさんの供物が並ぶ法要の席などでは、パッと見て誰からの贈り物かがすぐに分かる「外のし」が適していると選ばれる場合があります。
特に郵送や宅配便を利用して遠方へ送る際、段ボールを開けた瞬間に表書きが見えることで、受け取った相手に贈り主が明確に伝わるメリットがあります。
持参時に適した内のし
内のしは、品物に掛け紙を掛けた上から包装紙で包む方法です。
持参して直接手渡す場合、表書きが隠れるため控えめな気持ちを表すことができるとされ、好まれる傾向があります。
訪問して自らの手で渡す際には、口頭で挨拶ができるため、外見で名前を主張する必要性が低いとも考えられます。
また配送時であっても、のし紙が破れたり汚れたりするのを防ぐ目的で内のしを選ぶケースも多く見られます。
掛け紙に記載する表書きの書き方マナー
掛け紙(のし紙)への表書きには、守るべきマナーがあります。
文字の色や配置、選ぶ言葉によって意味合いが変わってくるため、失礼のないように正しく記載することが大切です。
筆ペンや毛筆を使って丁寧に書くのが基本ですが、最近ではプリントされたものを使用することもあります。
ここでは、墨の濃さや上段・下段の書き方について詳しく説明します。
濃い黒色の墨で書く
お葬式では「悲しみの涙で墨が薄まった」という意味を込めて薄墨を使いますが、四十九日を過ぎたお盆のお供えでは、通常の濃い黒色の墨ではっきりと書くのが正式です。
薄墨はあくまで弔事の直後や悲しみを強調する場面で使われるものです。
お盆は先祖を迎え入れる行事でもあるため、濃い墨を用いて敬意を表します。
上段には御供の文字を入れる
水引の上段中央(表書)には、贈り物の目的を書きます。
お盆のお供えでは「御供(ごくう)」または「御供物」とするのが最も一般的で無難です。
この言葉であれば、宗教や宗派を問わず幅広く使うことができます。
文字が水引にかからないよう、バランスよく中央に配置します。
四十九日前の場合は御霊前とする
もしお盆の時期にまだ四十九日の忌明けを迎えていない場合、仏教では故人がまだ霊の状態であるとされるため、表書きは「御霊前」とします。
四十九日を過ぎてからは仏様になるため「御佛前(御仏前)」を用います。
ただし、浄土真宗では亡くなってすぐに仏になると教えられているため、四十九日前であっても「御佛前」や「御供」を使います。
迷ったときは「御供」としておけば間違いありません。
下段には贈り主のフルネームを書く
水引の下段中央には、贈り主の名前を書きます。
名字だけでは親戚間で区別がつかなくなる可能性があるため、フルネームで記載するのが正しい書き方です。
夫婦で贈る場合は夫の氏名を中央に書き、その左側に妻の名前のみを添えるか、連名にします。
会社名を入れる場合は、名前の右側に少し小さく書き添えます。
連名の場合は右側から順に書く
複数人で贈る連名の場合は、地位や年齢が高い人を一番右に書き、順に左へ並べていきます。
友人同士など対等な関係であれば、五十音順で右から書くのがスムーズです。
人数が多い場合、3名程度までなら連名で書きますが、4名以上になる場合は代表者の名前を書き、その左に「他一同」などと記して、別紙に全員の名前を書いて中に入れます。
お供え物を渡す際の作法
お供え物を持参して渡す際には、相手への敬意を示すための作法があります。
ただ品物を渡すだけでなく、挨拶の言葉やタイミング、立ち振る舞いも重要です。
風呂敷や紙袋の使い方、お盆の時期に合わせた訪問日程など、失礼のないように準備を整えます。
ここでは、訪問時と配送時それぞれのマナーについて解説します。
訪問時は風呂敷から出して正面を向けて渡す
お供え物は風呂敷に包んで持参するのが正式なマナーです。
風呂敷がない場合は紙袋でも構いませんが、渡す際には必ず袋や布から品物を取り出します。
そして、相手から見て表書きの文字が読める向き(正面)に直し、両手で差し出します。
その際、「心ばかりですが、仏様にお供えください」などの言葉を添えると丁寧です。
畳んだ風呂敷や紙袋は持ち帰るのが基本です。
お盆の入り前日までに届くよう手配する
お盆のお供えは、お盆の期間中にお供えしてもらえるよう、タイミングを計って渡す必要があります。
一般的には、盆入りである13日の前日、つまり12日までに届くように手配するか、遅くとも13日の午前中には届くようにします。
早すぎても保管に困らせてしまうことがあるため、お盆の月の初めから入りまでの間に届くのが理想的です。
郵送時はお悔やみの手紙を添える
遠方で直接訪問できない場合や郵送でお供えを送る際は、品物だけを送るのではなく、手紙やメッセージカードを添えるのが礼儀です。
「心ばかりの品をお送りしましたので、御仏前にお供えいただければ幸いです」といった挨拶文や、「ご無沙汰しておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか」といった気遣いの言葉を記します。
短い例文でも構わないので、一筆添えるだけで受け取る側の印象は大きく変わります。
送り状(礼状)として別送する場合もあります。
お盆が終わった後のお供え物の片付け方
お盆の期間が過ぎて、16日の送り火を終えた後、お供え物はどのように片付ければよいのでしょうか。
最終日である15日または16日の夕方以降、あるいはお盆が明けた17日に片付けるのが一般的です。
お供え物をいつまでも放置せず、適切に下げることで、一連の行事が締めくくられます。
食べ物は家族で分け合っていただく
お供えした食べ物は、仏様からのお下がりとして、家族みんなで分けることが供養になると考えられています。
これを「共食(きょうじき)」といいます。
傷みやすい料理や果物は早めに下げて、美味しく食べるのが一番です。
精進料理などはリメイクしてレシピを工夫したり、お菓子はお茶の時間にいただいたりして、無駄にしないようにします。
食べ物以外は塩でお清めして処分する
食べられないものでも、使い終わった線香の灰は、火が完全に消えていることを確認すれば、基本的に可燃ごみとして処分できます。特別な対応は不要ですが、庭にまくことも可能です。また、灰が飛び散るのを防ぐため、少し水分を含ませてから捨てると良いでしょう。
枯れた花は、小さいものであれば可燃ごみとして処分できます。大きいものは、自治体のルールに従って適切なサイズにカットする必要があります。
精霊馬は、お盆のお供え物であり、役目を終えた後の処分にはいくつかの方法があります。最も一般的なのは、感謝の気持ちを込めて手を合わせ、塩で清めてから白い紙(半紙など)に包み、可燃ごみとして処分する方法です。塩をかけることで、精霊馬の役割を解くという意味合いがあるとされています。
昔は川に流したり土に埋めたりすることもありましたが、現代では環境への配慮から、自治体のルールに従って可燃ごみとして出すのが一般的です。
まとめ
お盆のお供えは、先祖を敬い、感謝の気持ちを伝える大切な行為です。
五供の基本や品物の選び方、掛け紙のマナーなどを理解することで、自信を持って準備ができます。
また、贈られた側も、いただいたお供えに対して「お返し(粗供養)」を用意するのが一般的です。
返礼の品は受け取った額の半額から3分の1程度を目安に、洗剤やタオルなどの消耗品を選ぶことが多いです。
双方にとって気持ちの良いお盆となるよう、形式だけでなく心のこもったやり取りを心がけたいものです。
ちょっとした疑問やお悩みも多数
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