お通夜の香典マナーや金額相場・袋の書き方・表書きを分かりやすく解説
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お葬式・法要の知識・マナー
- 新着 更新日:2025.12.01
- お葬式・法要の知識・マナー
お通夜の香典マナーや金額相場・袋の書き方・表書きを分かりやすく解説

急な訃報に接した際、お通夜に持参する香典には故人を悼む気持ちを表す大切な役割があります。
しかし、葬儀に不慣れな場合、香典袋の選び方や表書きの書き方、包む金額の相場など、分からないことが多いかもしれません。
香典は、急な葬儀費用の一部を担うという意味合いも持ちます。
この記事では、失礼にあたらないための基本的なマナーについて、香典袋の表や中袋の書き方、「御霊前」「御香典」といった表書きの使い分け、関係性に応じた金額の目安などを網羅的に解説します。
いざという時に慌てないよう、正しい知識を身につけておきましょう。
お通夜と告別式、香典はいつ渡すのが適切?
お通夜と告別式(葬儀・お葬式)は、故人とのお別れをするための大切な儀式ですが、両方に参列する場合、香典を渡すタイミングに迷うことがあります。
香典は、訃報を受けて弔意を示すために持参するものであり、両日ともに参列する際は、二度渡すのはマナー違反とされています。
一般的には、先に行われるお通夜の受付で渡すのが通例です。
もし、どちらか一方のみに参列するのであれば、その参列する日に持参します。
告別式と葬式を区別して考える必要はなく、適切なタイミングで一度だけ渡すことを心がけましょう。
両方に参列する場合はお通夜に持参するのが一般的
お通夜と告別式の両方に参列する予定でいる場合、香典は訃報を聞いて最初に駆けつける場であるお通夜に持参し、受付で渡すのが一般的です。
これは、取り急ぎお悔やみに駆けつけた、という弔意を示す意味合いを持ちます。
香典を渡す時は一度きりがマナーであり、両日で二重に渡すことは、不幸が重なることを連想させるため避けなければなりません。
もし、お通夜の準備が間に合わず香典を持参できなかった際には、翌日の告別式に渡しても問題はありません。
大切なのは、遺族の負担を増やさないよう配慮することであり、香典を渡すタイミングは一度に絞ることが重要です。
受付での渡し方の手順とタイミング
お通夜の会場に到着したら、まず受付へ向かい、そこで香典を渡すのが基本的な流れです。
受付で「この度はご愁傷様です」といったお悔やみの言葉を述べ、一礼します。
香典は袱紗(ふくさ)に包んで持参するのがマナーであり、受付の前で袱紗から香典袋を取り出します。
そして、相手から見て表書きの文字が読めるように向きを変え、両手で丁寧に手渡します。
香典を渡すタイミングは、記帳をする前か後か迷うことがありますが、受付の方の案内に従うのが最もスムーズです。
一般的には記帳を済ませてから渡すことが多いですが、先に香典を渡すよう促される場合もあります。
【関係性別】お通夜の香典で包む金額の相場
お通夜の香典にいくら包むべきかという金額は、故人との関係性や自分自身の年齢、社会的立場によって大きく異なります。
親族、仕事関係、友人など、関係性ごとの目安となる相場が存在しますが、これはあくまで一般的な指標です。
また、4万円や9万円など、「死」や「苦」を連想させる忌み数は避けるのがマナーとされています。
地域によっても相場は異なり、例えば北海道や沖縄、大阪、京都、熊本、長野など、それぞれの地域で慣習がある場合も考慮に入れる必要があります。
ここでは、様々な関係性における香典に包む金額の目安を解説します。
親・兄弟姉妹など近親者の場合
自身の親が亡くなった場合の香典は、一般的に3万円から10万円程度が相場とされています。この金額には自身の年齢や社会的立場が大きく影響します。例えば、20代であれば3万円~5万円、30代や40代以上になると5万円~10万円を包むことが多いでしょう。
一方、兄弟姉妹が亡くなった場合の香典は、20代で1万円~3万円、30代で3万円~5万円、40代以上で3万円~5万円が目安とされています。
特に親の葬儀の場合、喪主を務めなくても高額を包む傾向があり、兄弟間で相談して金額を揃えることも少なくありません。近年増えている家族葬であっても、香典の相場に大きな違いはありません。10万円など高額を包む際は、香典袋も金額に見合った格のものを選ぶ必要があります。
祖父母・叔父叔母など親族の場合
親族への香典は、故人との関係性や自身の年齢によって金額の目安が異なります。たとえば、祖父母への香典は1万円から5万円、叔父・叔母へは1万円から3万円、いとこへは5千円から3万円程度が相場とされています。自身の年齢で見ると、20代では5千円から3万円、30代では1万円から5万円、40代以上では1万円から5万円程度が目安となることがあります。ただし、これらの金額はあくまで一般的な目安であり、地域や家庭の習慣によっても変動する場合があります。
故人との生前の関係性の深さも金額を決める上で重要な要素です。例えば、幼い頃に特にお世話になった祖父や祖父母には相場より多めに包むなど、気持ちに応じて調整します。
金額に迷う場合は、親や他の親族に相談し、足並みをそろえるのが無難です。あまりに高額な香典はかえって遺族に気を遣わせてしまう可能性もあるため、相場の範囲で判断することが大切です。
会社の上司・同僚・部下など職場関係者の場合
会社の上司や同僚、部下、またはその家族、取引先といった職場関係者への香典は、5千円から1万円が相場です。
故人との関係性によって金額を判断し、例えば直属の上司や特に親しかった同僚の場合は1万円、それ以外の場合は5000円が目安となります。
会社によっては慶弔規定があり、香典の金額が定められている場合や、部署やチームのメンバーで連名にして「一同」として出すケースも多くあります。
その場合は、個別に香典を用意する必要はありません。
判断に迷った際は、職場の慣例を確認するために、他の同僚や上司に相談するのが確実です。
友人・知人・ご近所の場合
友人や知人、ご近所の方が亡くなった際の香典相場は、3千円から1万円程度です。
関係性の深さによって包む金額を調整します。
非常に親しい友人であれば5千円から1万円、学生時代の知人やご近所付き合い程度であれば3000円から5千円を包むのが一般的です。
自身の年齢も考慮に入れる必要がありますが、遺族に香典返しの負担をかけさせないよう、あまり高額にならないように配慮することもマナーの一つです。
特に親しい友人の親が亡くなった場合なども、5千円程度が目安となります。
迷った場合は、共通の友人と相談して金額を合わせるのも良い方法です。
宗教・宗派に合わせた香典袋の選び方と書き方
香典袋は不祝儀袋とも呼ばれ故人の宗教や宗派によって適切なものを選ぶ必要があります。
表書きの書き方にも決まりがあり特に「御霊前」は多くの宗教で使えますが一部宗派では使えないため注意が必要です。
香典袋は水引が付いたものや封筒タイプの簡素なものまで様々ですが包む金額に応じて格を選ぶのが一般的です。
どの宗教にも共通するのは故人への弔意を示す心ですがその表現方法は異なります。
ここでは宗教ごとの表書きや水引の選び方といった基本的なマナーを解説しますので失礼のないよう事前に確認しておきましょう。
香典袋の水引の種類と色の選び方
香典袋に使われる水引は、結び方と色に決まりがあります。
弔事では、不幸が二度と繰り返されないようにという願いを込めて、一度結ぶと解けにくい「結び切り」や「あわじ結び」の水引を選びます。
蝶結びは何度も結び直せることから、お祝い事に使用されるため、弔事には不適切です。
水引の色は、黒白または双銀の組み合わせが全国的に最も一般的です。
ただし、関西地方など一部の地域では、黄白の水引が使われることもあります。
また、包む金額によって水引の豪華さが変わり、5千円程度までなら水引が印刷された略式の香典袋、1万円以上を包む場合は、実物の水引がかかったものを選ぶのが目安です。
【宗教別】表書きの正しい書き方
香典袋の表面上部に書く表書きは、故人の宗教や宗派によって使い分ける必要があります。
事前に宗教を確認できるのが最も望ましいですが、急な訃報で分からない場合も少なくありません。
日本の葬儀の多くは仏式で行われますが、神道(神式)やキリスト教の形式で執り行われることもあります。
宗派が不明な場合は、多くの仏教宗派で使える「御霊前」と書くのが一般的ですが、例外もあるため注意が必要です。
ここでは、仏式、神式、キリスト教のそれぞれで用いられる代表的な表書きを紹介します。
故人への敬意を示すためにも、正しい知識を身につけておきましょう。
仏式:「御霊前」が広く使われる
日本の葬儀で最も多い仏式の場合、香典の表書きは「御霊前」と書くのが一般的です。
これは、仏教の多くの宗派で、故人の魂は亡くなってから四十九日(49日)の間は「霊」としてこの世とあの世をさまよい、四十九日法要を経て成仏し「仏」になる、という考え方に基づいています。
そのため、お通夜や葬儀・告別式の時点では「御霊前」を使用します。
故人の宗派がはっきりと分からない場合も、「御霊前」と書いておけば多くのケースで対応できます。
その他、「御香料」や「御香典」という表書きも仏式で使うことが可能ですが、迷った際には「御霊前」を選ぶのが最も無難です。
浄土真宗:「御仏前」を使用する
仏教の中でも、浄土真宗(本願寺派、大谷派など)の葬儀に参列する際は、表書きに注意が必要です。
浄土真宗では、「人は亡くなるとすぐに阿弥陀如来の力によって極楽浄土に往生し、仏になる(即身成仏)」という教えがあります。
そのため、亡くなった直後から故人は「仏」になっていると考えられており、「霊」という概念が存在しません。
したがって、お通夜や葬儀の時点から「御仏前」という表書きを使用するのが正しいマナーです。
「御霊前」は使用しないため、事前に宗派が浄土真宗だと分かっている場合は、必ず「御仏前」と書いた香典袋を用意しましょう。
神式:「御神前」「御玉串料」と書く
神道(神式)の葬儀である「神葬祭」では、仏教用語の使用は避けるのがマナーです。
そのため、「御霊前」や「御仏前」「ご香典」といった表書きは使用しません。
神式で一般的に用いられる表書きは、「御神前(ごしんぜん)」です。
その他にも、神前に供える玉串の代わりとして金銭を包むという意味から「御玉串料(おたまぐしりょう)」や、「御榊料(おさかきりょう)」と書くこともできます。
香典袋は、水引が白黒または双銀の結び切りのものを選び、蓮の花がデザインされているものは仏教用なので使用を避けます。
無地の白い封筒でも問題ありません。
キリスト教:「御花料」が一般的
キリスト教の葬儀では、仏教や神道とは異なる表書きを用います。
最も一般的で、カトリックとプロテスタントのどちらの宗派でも使用できるのが「御花料(おはなりょう)」です。
これは、祭壇に供える生花の代わりという意味合いを持ちます。
もし宗派が分かっている場合、カトリックであれば「御ミサ料」、プロテスタントであれば「献花料(けんかりょう)」という表書きも使用できます。
「御霊前」という言葉はキリスト教の教えにはないため、本来は使いませんが、急なことで専用の袋が用意できない場合は許容されることもあります。
香典袋は、水引がない白無地の封筒か、十字架や百合の花が描かれたキリスト教用のものを選びましょう。
外袋・中袋への名前や金額の記入方法
香典袋には、外袋と、お札を入れる中袋(または中包み)があります。
遺族が後で整理する際に困らないよう、それぞれに必要事項を正しく記入することが大切です。
中袋には、誰からの香典でいくら入っているのかを明確にするため、住所、氏名、金額を記載します。
金額を記入する際は、後から改ざんされるのを防ぐため、旧字体の漢数字(大字)を用いるのが正式なマナーとされています。
市販の香典袋には、アラビア数字で金額を記入する欄や、横書きの記入欄が設けられている場合もありますが、伝統的には縦書きで丁寧に書きます。
外袋には薄墨で氏名を書く
香典袋の外袋、水引の下段中央部分には、自分の氏名をフルネームで記入します。
この際、使用する筆記用具は薄墨の筆や筆ペンが望ましいとされています。
薄墨を用いるのは、「突然の訃報に悲しみ、涙で墨が薄まってしまいました」「急いで駆けつけたため、墨をする時間がありませんでした」といった、深い哀悼の意を表すためです。
もし薄墨のペンが手元にない場合は、通常の黒い筆ペンやサインペンを使用しても構いませんが、ボールペンや万年筆といった事務的な筆記用具は避けるのがマナーです。
文字は楷書で、表書きの文字よりもやや小さめに書くと、全体のバランスが整います。
中袋には住所・氏名・金額を明確に記す
中袋(または中包み)は、遺族が香典返しなどを手配する際に必要な情報源となります。
そのため、住所、氏名、包んだ金額を正確に記入することが重要です。
中袋の表面中央には、包んだ金額を「金◯萬圓」のように縦書きで記載します。
金額の数字の書き方としては、「壱、弐、参、伍、萬」といった旧字体である漢数字(大字)を用いるのが丁寧な方法とされています。
裏面の左下には、郵便番号、住所、氏名を記入します。
市販の香典袋で中袋がないタイプの場合は、外袋の裏面左下に住所と金額を記入します。
お通夜や葬儀の際に持参する香典では、薄墨を使用するのがマナーとされています。それ以外の法事では黒墨を使用します。薄墨の筆や筆ペンがない場合は、黒のサインペンやボールペンを使用しても差し支えないとされていますが、薄墨で書くことがより望ましいとされています。
会社名義や連名で出す場合の書き方
職場関係者や友人同士など、複数人で香典を出す場合は、連名の書き方にもマナーがあります。
夫婦で出す際は、中央に夫の氏名を書き、その左に妻の名前のみを記載します。
2人から3人の連名であれば、水引の下に右から目上の人順に氏名を並べます。
序列がない間柄の場合は五十音順で構いません。
4人以上の複数人になる場合は、代表者の氏名を中央に書き、その左側に「外一同(他一同)」と小さく書き添えます。
そして、全員の氏名、住所、各自が包んだ金額を記した別紙を用意し、中袋に同封します。
会社名義の場合は、代表者の氏名の右側に会社名を記入します。
香典に入れるお札の準備とマナー
香典を準備する際、香典袋の書き方だけでなく、中に入れるお札にも守るべきマナーがあります。
どのようなお札を選び、どのような向きで袋に入れるかといった細かな配慮は、故人や遺族に対するお悔やみの気持ちを深く伝えることにつながります。
急な訃報で慌てて準備をすることも多いですが、いざという時に困らないよう、香典に持っていくお札の正しい作法について事前に確認しておくことが大切です。
新札しか手元にない場合の対処法など、具体的な準備のポイントを解説します。
新札は避け、折り目のついたお札を用意する
香典に包むお札は、新札(ピン札)を避けるのが古くからのマナーです。
新札は、銀行などで前もって準備しないと手に入りにくいため、「不幸を予期して、あらかじめ準備していた」という印象を遺族に与えかねないからです。
そのため、多少の折り目がついた使用感のあるお札(旧札)を用意するのが望ましいとされています。
しかし、手元に新札しかない場合は、わざわざ旧札に交換する必要はありません。
その際は、新札を一度二つに折り、軽く折り目をつけてから香典袋に入れるとよいでしょう。
ただし、あまりにも汚れていたり、破れていたりするお札は失礼にあたるため避けるべきです。
お札の肖像画は裏向き・下側にして入れる
お札を中袋に入れる際には、その向きにも作法があります。
一般的に、中袋を開けたときにお札の肖像画が見えないように、裏向きにして入れるのがマナーです。
これは「悲しみに顔を伏せる」という意味合いが込められているとされています。
具体的には、中袋の表面側から見て、お札の肖像画が裏側になるように入れます。
また、肖像画が袋の下に来るように入れるのが丁寧です。
複数枚のお札を入れる場合は、全ての向きをきちんと揃えましょう。
このお札の入れ方は、お悔やみの気持ちを細やかに表現するマナーの一つであり、中袋の閉じ方にも配慮が必要です。
香典を持参する際の「袱紗(ふくさ)」の正しい使い方
香典は、鞄やスーツのポケットから直接取り出すのではなく、「袱紗(ふくさ)」に包んで持参するのが丁寧なマナーとされています。袱紗を使用することで、香典袋が汚れたり水引が崩れたりするのを防ぎ、故人や遺族への弔意と敬意を示すことができます。袱紗には様々な色や種類があるため、弔事には適切なものを選ぶことが大切です。
急な弔事でも慌てないように、弔事用の袱紗の選び方、正しい包み方、そして受付でのスムーズな渡し方までの一連の作法について解説します。
弔事用の袱紗の選び方と包み方
弔事で使用する袱紗は、紺、深緑、グレー、紫といった寒色系の落ち着いた色合いのものを選びます。
特に紫色の袱紗は、慶事と弔事の両方で使えるため、一つ持っていると便利です。
袱紗には、一枚布の「風呂敷タイプ」と、袋状になった「金封タイプ」があります。
風呂敷タイプでの包み方は、まず袱紗をひし形に広げ、中央よりやや右側に香典袋を置きます。
次に右、下、上、左の順に角を折りたたんで包みます。
これは、お祝い事の慶事とは逆の「左開き」となり、弔意を示します。
金封タイプの場合は、左側の差し込み口に香典袋を入れるだけでよいため、扱いが簡単です。
受付でのスマートな香典の渡し方とお悔やみの言葉
お通夜の会場に到着し、受付へ進んだら、まず「この度はご愁傷様です」など、簡潔にお悔やみの言葉を述べ一礼します。
その後、受付の前で立ち止まり、鞄から袱紗を取り出します。
袱紗を左手の手のひらに乗せ、右手で開いて香典袋を取り出します。
取り出した香典袋は、受付の人が表書きを読めるように向きを変え、両手で丁寧に差し出します。
このとき、「御霊前にお供えください」と一言添えるとより丁寧です。
使い終わった袱紗は、すぐにしまわずに小さくたたんでから鞄にしまいます。
この一連の流れを覚えておけば、受付で慌てることなく、弔意を伝えることができます。
お通夜に参列できない場合の香典の渡し方
やむを得ない事情で遠方にいる、体調が優れない、仕事の都合がつかないなど、お通夜への参列が難しい場合もあるでしょう。
お通夜に行けない状況でも、故人を悼む気持ちを伝える方法はいくつかあります。
例えば、参列する知人に代理で香典を託したり、現金書留を利用して郵送したり、後日改めてご自宅へ弔問に伺うといった方法が考えられます。
それぞれの方法にマナーがあるため、自分の状況に合わせて最も適切な手段を選ぶことが大切です。
ここでは、お通夜に参列できない場合に、どのように香典を渡せばよいかを具体的に解説します。
代理人に香典を預ける
お通夜に参列する予定の友人や会社の同僚など、信頼できる人がいる場合は、その人に香典を預けて代理で渡してもらう方法があります。
香典を託す際は、香典袋の表書きや中袋の記入を全て自分自身で済ませてから渡します。
代理で持参してもらう場合、受付での記帳は、代理人の名前ではなく香典の持ち主である自分の名前で行ってもらう必要があります。
そのため、代理人には受付で「〇〇(自分の氏名)より預かってまいりました」と伝えてもらうよう、事前にお願いしておくことが重要です。
この方法であれば、参列はできなくとも、弔意を確実に届けることができます。
現金書留を利用して郵送する
代理を頼める人がいない場合や、喪主が遠方に住んでいる場合には、現金書留で香典を送るという方法があります。
現金を普通郵便で送ることは法律で禁じられているため、必ず郵便局の窓口で現金書留の手続きを行います。
香典袋に現金と必要事項を記入したものを入れ、それを現金書留専用の封筒に入れます。
その際、お悔やみの言葉と、お通夜に参列できないお詫びを記した短い手紙を添えると、より丁寧に弔意を伝えることができます。
郵送するタイミングは、葬儀直後は遺族が多忙を極めるため、数日経って少し落ち着いた頃に届くよう配慮するのが望ましいです。
後日改めて弔問に伺う
お通夜や告別式には参列できなかったものの、直接お悔やみを伝えたいという場合は、後日改めて喪主の自宅へ弔問に伺う方法があります。
弔問に伺う際は、突然訪問するのではなく、必ず事前に遺族へ連絡を取り、都合の良い日時を確認してから訪問するのが鉄則です。
遺族は心身ともに疲れているため、長居はせず、お悔やみを伝えて早めに失礼するのがマナーです。
訪問のタイミングとしては、葬儀後2~3日から四十九日法要までの間が一般的です。
弔問の際に香典を持参し、「この度はご愁傷様でございます。ご葬儀に伺えず、大変失礼いたしました」とお詫びの言葉を添えて手渡します。
まとめ
お通夜における香典のマナーは、金額の相場から香典袋の選び方、表書き、お札の入れ方、渡し方に至るまで多岐にわたります。
近年は、遺族の意向で香典を辞退されるケースも増えており、その場合は無理に渡さないのがマナーです。
香典を断られた際は、遺族の気持ちを尊重し、「それではお言葉に甘えさせていただきます」と伝えて引き下がります。
香典の代わりに供物や供花を送る方法もありますが、それらも辞退されていないか確認が必要です。
香典袋なしでお金を渡したり、ろうそくなどの物を香典の代わりとすることはマナー違反です。
服装や返礼品への配慮も含め、故人と遺族に寄り添う気持ちが最も重要です。
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