相続税の税率の計算方法と基礎控除・特例を解説
お葬式の知識やマナー、宗派や喪主のこと、そして用語集など、
知っておくべき情報をお届けします。ぜひご活用ください
この記事は
「イオンのお葬式」
が書いてます
葬儀では普段耳慣れない言葉が多く、
独自の作法や意味を持つものもあります
慌てないためにも、私たち「イオンのお葬式」が
わかりやすくご紹介します
相続税・相続税相談
- 新着 更新日:2026.05.20
- 相続税・相続税相談
相続税の税率の計算方法と基礎控除・特例を解説

相続税の税率は、遺産の額に応じて10%から55%まで変動しますが、単純に遺産総額に税率を掛けるわけではありません。
納税額の計算には、まず基礎控除額を差し引き、法定相続分で仮に分けた金額にそれぞれの税率を適用するなど、複雑な手順を踏みます。
この記事では、相続税の計算方法や税率の早見表、各種控除について解説します。
相続税の税率は10%から最高55%
相続税の税率は、国税庁が定めた速算表に基づき、10%から最高55%までの8段階に区分されています。
この表は、法定相続分に応じた各相続人の取得金額に適用される税率と控除額の一覧です。
遺産の取得金額が多いほど高い税率が適用される仕組みになっており、正確な税額を算出するためには、この速算表の参照が不可欠です。
遺産の取得金額に応じて税率が上がる超過累進課税の仕組み
相続税で採用されている超過累進課税とは、課税対象となる遺産の取得金額が多くなるほど、段階的に高い税率が適用される仕組みのことです。
例えば、取得金額が1,000万円以下の部分には10%、1,000万円を超え3,000万円以下の部分には15%というように、金額の階層ごとに異なる税率が設定されています。
これにより、財産が多い人ほど税負担が重くなるように調整されています。
納税は必要?まずは基礎控除で課税対象になるか確認
相続が発生しても、必ずしも相続税の納税が必要になるわけではありません。
遺産の総額が「基礎控除額」を下回る場合、相続税はかからず無税となり、原則として税務署への申告も不要です。
多くのケースでは、遺産は基礎控除の範囲内に収まるため、まずは自身のケースが課税対象になるかどうかを確認することが重要です。
基礎控除額の計算式「3,000万円+600万円×法定相続人の数」
相続税の基礎控除額がいくらかを知るための計算式は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。
法定相続人とは、民法で定められた遺産を相続する権利を持つ人のことで、配偶者や子、親などが該当します。
例えば、法定相続人が配偶者と子2人の合計3人であれば、基礎控除額は3,000万円+(600万円×3人)で4,800万円となります。
相続税の計算は5ステップ!納税額がわかる具体的な流れ
相続税の計算は、遺産総額の評価から始まり、最終的な各人の納税額を確定するまで、大きく5つのステップに分かれます。
この流れを順に追うことで、一見複雑に見える相続税の算出方法を理解しやすくなります。
法定相続分や税率速算表を使いながら、段階的に計算を進めていくことがポイントです。
ステップ1. 相続する財産の総額を算出する
最初に、亡くなった方(被相続人)が所有していた全ての財産を把握し、その総額を算出します。
対象となるのは、預貯金や有価証券のほか、土地や家といった不動産も含まれます。
さらに、生命保険金や死亡退職金など、民法上の相続財産ではないものの税法上は相続財産とみなされる「みなし相続財産」も合算する必要があります。
借入金などの債務や葬式費用は、財産総額から差し引くことが可能です。
ステップ2. 課税遺産総額を求める(基礎控除を差し引く)
ステップ1で算出した財産の総額から、基礎控除額「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を差し引きます。
この計算によって算出された金額が、相続税の課税対象となる「課税遺産総額」です。
例えば、財産総額が1億円で法定相続人が3人(基礎控除4,800万円)の場合、課税遺産総額は1億円-4,800万円=5,200万円となります。
もし財産総額が基礎控除額以下であれば、相続税はかかりません。
ステップ3. 法定相続分で仮に分割し、各人の取得額を出す
相続税の計算における特徴的なステップとして、ステップ2で算出した課税遺産総額を、実際の遺産分割内容にかかわらず、法律で定められた「法定相続分」の割合で各相続人が取得したものと仮定して分割します。
例えば、相続人が配偶者と子2人の場合、課税遺産総額をこの割合で按分し、各人の仮の取得金額を算出します。
ステップ4. 各人の取得額に税率を適用し、相続税の総額を計算する
ステップ3で算出した各相続人の仮の取得金額に、相続税の税率速算表を適用して、それぞれの税額を計算します。
算出した各人の税額をすべて合計したものが「相続税の総額」となります。
この段階で、この相続全体で納めるべき税金の総額はいくらかが確定します。
実際の個々の納税額はいくらになるか、次のステップで確定させます。
ステップ5. 実際の相続割合で按分して最終的な納税額を確定する
ステップ4で計算した「相続税の総額」を、遺言や遺産分割協議によって決まった、各相続人が実際に財産を取得する割合に応じて割り振ります。
この按分によって算出された金額が、それぞれの相続人が最終的に納めるべき納税額となります。
特定の相続人が利用できる税額控除がある場合は、この金額からさらに差し引かれます。
【遺産額・相続人別】相続税の納税額がわかる早見表
相続税の計算は複雑ですが、遺産総額と相続人の構成が分かれば、おおよその納税額を把握できる早見表が役立ちます。
日本では、相続人の組み合わせによって基礎控除額や法定相続分が変動するため、モデルケース別の早見表を参照することで納税額の概算を掴むことができます。
ただし、個別の財産状況や特例の適用有無で実際の税額は変わる点に注意が必要です。
相続人が「配偶者と子」のケース
相続人が「配偶者と子」という組み合わせは、最も一般的なケースです。
この場合の早見表は、配偶者が「配偶者の税額軽減」という特例を最大限活用し、子が法定相続分(全体の1/2を子の人数で均等割り)に従って相続するという前提で作成されています。
例えば、配偶者と子2人(法定相続人3人)の場合、基礎控除額は4,800万円となり、遺産総額がこれを上回る場合に納税の可能性があります。
相続人が「子のみ」のケース
被相続人の配偶者が既に亡くなっている場合など、相続人が「子のみ」となるケースも少なくありません。
この場合、配偶者がいないため「配偶者の税額軽減」は適用できません。
基礎控除額は子の人数によって決まります。
例えば、相続人が子2人のみの場合、法定相続人は2人となり、基礎控除額は4,200万円です。
遺産総額が同じでも、配偶者がいるケースに比べて納税額は高くなる傾向があります。
相続税の負担を軽くする代表的な控除・特例制度
相続税には、納税者の負担を軽減するための様々な控除や特例制度が設けられています。
これらを適用することで、計算された税額を大幅に減額できる可能性があります。
特に、配偶者が受けられる「配偶者の税額軽減」や、自宅などの不動産相続税評価額を下げられる「小規模宅地等の特例」は節税効果が非常に大きいため、適用要件をしっかり確認することが重要です。
配偶者の税額軽減で納税額が大幅に減る
配偶者の税額軽減は、被相続人の配偶者が遺産を相続した場合に利用できる極めて強力な制度です。
配偶者が取得した遺産額が「1億6,000万円」または「配偶者の法定相続分相当額」のいずれか多い金額までであれば、相続税はかかりません。
多くのケースで配偶者の納税額がゼロになるため、相続税の負担を大幅に軽減できます。
ただし、この制度を利用するためには、相続税の申告が必要です。
小規模宅地等の特例で土地の評価額を最大80%減額
小規模宅地等の特例は、被相続人が住んでいた自宅の土地や、事業を営んでいた土地などを相続した場合に、一定の要件を満たすことでその土地の評価額を最大80%減額できる制度です。
相続財産に占める不動産の割合が高い場合、この特例を適用できるかどうかで納税額が大きく変わります。
適用には、相続後の土地의利用方法など細かい要件が定められています。
未成年者控除や障害者控除で税額から直接差し引く
相続人の中に未成年者や障害者がいる場合、それぞれの状況に応じて税額から一定額を直接差し引くことができる控除制度があります。
未成年者控除は、相続人が満18歳になるまでの年数に応じて、障害者控除は満85歳になるまでの年数に応じて控除額が計算されます。
これらの税額控除は、相続税の総額を算出した後の、各相続人の納税額から直接差し引かれるため、節税効果が高いのが特徴です。
相続税の税率に関するよくある質問
ここでは、相続税の税率や申告に関して多くの方が疑問に思う点について、Q&A形式で解説します。
遺産が基礎控除額以下なら申告は不要ですか?
原則として申告は不要です。
ただし、「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」を適用した結果、納税額がゼロになる場合は、これらの特例を受けるために相続税の申告手続きが必須です。
申告をしなければ特例が適用されず、後日、税務署から追徴課税される可能性があります。
生前贈与と相続ではどちらが税金面で有利ですか?
一概にどちらが有利とは断定できません。
生前贈与は年間110万円の非課税枠を活用できますが、相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算されます。
財産額や家族構成、将来の税制改正によって有利不利が変わるため、両方の制度を理解し計画的に対策を立てることが重要です。
相続税の申告と納税はいつまでに行う必要がありますか?
相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。
この期限は申告と納税の共通の期限であり、一日でも過ぎると無申告加算税や延滞税といったペナルティが課される場合があります。
期限内に手続きを完了させることが極めて重要です。
まとめ
相続税の税率は、課税遺産総額に応じて10%から55%の超過累進課税が適用されます。
実際の納税額は、基礎控除額や配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例といった制度の適用によって大きく変動します。
特に2024年からは生前贈与加算のルールが変更され、2025年以降の相続にも影響するため、正確な納税額を把握するには、これらの制度を正しく理解し、計算の各ステップを丁寧に進める必要があります。
ちょっとした疑問やお悩みも多数
ご相談いただいております
