国税庁の遺産分割協議書ひな形はどこ?ワードで使える書式をダウンロード
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相続税・相続税相談
- 新着 更新日:2026.03.17
- 相続税・相続税相談
国税庁の遺産分割協議書ひな形はどこ?ワードで使える書式をダウンロード

相続が発生し、遺産分割協議書の作成が必要になった際、信頼できる情報源として国税庁のウェブサイトでひな形を探す方は多いです。国税庁のサイトではPDF形式の記載例が提供されています。他の専門家サイトでは、国税庁の記載例を参考に、直接編集可能なWord形式のテンプレートを無料で提供している場合があります。この記事では、国税庁が提供する記載例の役割と、ワード形式のひな形を入手する方法、そして税務署に提出できる正確な遺産分割協議書の書き方について解説します。
国税庁公式サイトに遺産分割協議書のひな形(テンプレート)はない
国税庁の公式サイトには、遺産分割協議書のひな形(テンプレート)が直接入力できる形式で提供されているわけではありません。これは、遺産分割協議書に法律で定められた決まった様式がなく、相続財産の内容や相続人の状況によって記載すべき事項が大きく異なるためです。国税庁は、特定の書式を定めるのではなく、あくまで相続税申告の際に必要な記載事項を満たした「記載例」をPDF形式で示すにとどめています。ただし、この記載例は実質的にひな形として利用されており、一部の専門家サイトでは国税庁の記載例を基にしたWord形式のテンプレートが提供されている場合もあります。
国税庁が提供しているのは相続税申告用の「記載例」
国税庁が「相続税の申告のしかた」という手引きの中で公開しているのは、あくまで書き方の見本となる「記載例」です。
この記載例は、特に相続税の申告手続きにおいて、税務署が内容を正確に把握し、審査をスムーズに進めるために必要な項目が網羅されています。
例えば、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例といった制度を利用する際に、申告書に添付する遺産分割協議書の写しが要件を満たしているかどうかの基準となります。
そのため、自分で作成する際には、この記載例を参考にすることが推奨されます。
編集可能なワード形式のひな形は専門家のサイトから入手可能
国税庁がPDFの記載例しか提供していないため、編集可能なワード形式のひな形が必要な場合は、司法書士や税理士、弁護士といった専門家の事務所が運営するウェブサイトから入手するのが一般的です。
多くの専門家サイトでは、実務で使えるように最適化されたテンプレートを無料で提供しており、ダウンロード後すぐに使用できます。
これらのひな形は、国税庁の記載例を基に、より汎用性が高く使いやすいように作られていることが多く、一般的な横書き形式が採用されています。
そもそも遺産分割協議書とは?相続手続きで必要になる理由
遺産分割協議書は、相続人全員が遺産の分割方法について合意した内容を記録した法的な文書です。
この書類は、相続財産の名義変更や相続税の申告といった、相続に関する様々な手続きでその効力を発揮します。
なぜこの書類が必要になるのか、その具体的な役割と重要性について解説します。
誰がどの遺産を相続したか証明する公式な合意文書
遺産分割協議書は、法定相続人全員が参加した協議の結果、「誰が、どの財産を、どれだけ取得したか」を明確に証明する公式な文書です。
この協議書があることで、不動産の所有権移転登記(名義変更)や、預貯金の解約・名義変更、株式などの有価証券の移管手続きを金融機関や法務局でスムーズに進めることが可能になります。
相続人全員の署名と実印の押印によって、その合意が法的に有効なものであることが担保され、後のトラブルを防ぐ役割も果たします。
相続税の申告で「配偶者の税額軽減」など特例を受ける際に必須
相続税を計算する際、「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」といった制度を利用すると、税負担を大幅に軽減できる場合があります。
これらの特例を適用するためには、原則として相続税の申告期限までに遺産分割が確定している必要があり、その証明として遺産分割協議書の写しを相続税申告書に添付することが求められます。
協議書がなければ、特例が適用されず、本来よりも高額な相続税を納めることになりかねません。
国税庁の記載例に沿った遺産分割協議書の正しい書き方
遺産分割協議書を作成する際は、国税庁が示す相続税申告を想定した記載例を参考にすることで、税務署への提出時には不備を指摘されるリスクを減らせます。
ここでは、記載例に基づいた基本的な構成と、各項目で押さえるべきポイントを具体的に解説します。
【項目1】「遺産分割協議書」というタイトルと被相続人の情報を記載する
まず、文書の冒頭には「遺産分割協議書」というタイトルを明確に記載します。
次に、誰の遺産についての協議書であるかを特定するため、被相続人(亡くなった方)の情報を正確に記します。
具体的には、被相続人の氏名、最後の本籍地、最後の住所、そして死亡年月日を戸籍謄本や住民票の除票で確認しながら、間違いのないように記載することが重要です。
この情報が不正確だと、書類の有効性が問われる可能性があります。
【項目2】相続人全員で遺産分割協議を行った旨を明記する
次に、この協議書が相続人全員の合意に基づいて作成されたことを示す文章を入れます。
具体的には、「被相続人〇〇の相続に関し、共同相続人全員で遺産分割協議を行った結果、以下の通り合意したので、これを証するため本協議書を作成する。」といった定型的な一文を記載します。
この一文により、一部の相続人だけで勝手に分割内容を決めたものではなく、全員が協議に参加し、その内容に同意したという事実を証明します。
【項目3】誰がどの財産を相続するか具体的に記載する
遺産分割協議書の最も中心となる部分です。
「相続人〇〇は、下記遺産を取得する。」といった形で、誰がどの財産を相続するのかを明確に記載します。
財産は、不動産、預貯金、株式、自動車など種類ごとに項目を分け、第三者が見ても特定できるように具体的に記述する必要があります。
例えば、不動産なら登記簿謄本通りに、預貯金なら金融機関名、支店名、口座番号まで記載します。
借入金などのマイナスの財産がある場合は、誰がそれを引き継ぐのかも明記します。
【項目4】後から見つかった遺産の分割方法についても決めておく
遺産分割協議が完了した後に、記載漏れの財産や新たな遺産が発見されるケースも少なくありません。
そのような事態に備え、後日判明した遺産の取り扱いについてあらかじめ決めておくと、再度相続人全員で協議を開く手間を省けます。
例えば、「本協議書に記載なき遺産が後日発見された場合は、相続人〇〇がこれを取得する」や「共同相続人が法定相続割合に応じて取得する」といった一文を加えておくことが有効です。
これにより、将来的な紛争の種を減らせます。
【項目5】協議が成立した日付と相続人全員の署名・実印の押印を行う
協議書の一番最後には、協議が成立した年月日を記載します。
この日付は、相続人全員が合意に達した日となります。
続いて、全相続人の住所と氏名を記載し、本人が自署した上で、実印を押印します。
この実印は、市区町村役場で登録された印鑑である必要があり、法的な効力を持たせるために不可欠です。
通常、各相続人の印鑑登録証明書を協議書に添付して、押印された印影が本人のものであることを証明します。
遺産分割協議書を自分で作成するときの注意点3つ
専門家に依頼せず自分で遺産分割協議書を作成する場合、いくつかの重要な点に注意しないと、法的な効力が認められなかったり、手続きが滞ったりする恐れがあります。
ここでは、特に気をつけるべき3つのポイントを解説します。
不動産の情報は登記事項証明書(登記簿謄本)の通りに書く
遺産に不動産が含まれる場合、その情報を遺産分割協議書に記載する際は、必ず法務局で取得した登記事項証明書の内容をそのまま正確に書き写す必要があります。
例えば土地であれば、所在、地番、地目、地積を、建物であれば所在、家屋番号、種類、構造、床面積などを、一字一句間違えずに記載します。
日常的に使っている住所と登記上の所在地番は異なる場合が多いため、自己判断で記載すると法務局での所有権移転登記が受理されません。
預貯金は金融機関名・支店名・口座番号まで正確に記載する
預貯金の記載も正確性が求められます。
金融機関名(銀行、信用金庫など)、支店名、預金の種類(普通、定期など)、そして口座番号を、通帳やキャッシュカードで確認しながら正確に記載してください。
情報が不十分だったり、誤りがあったりすると、金融機関での解約や名義変更の手続きの際に、相続人全員の実印を再度求められるなど、手続きが煩雑になる可能性があります。
相続財産を特定できるように、詳細な情報を漏れなく記述することが重要です。
相続人全員が納得した上で署名・押印を進める
遺産分割協議書は、法定相続人全員がその内容に合意して初めて有効となります。
一人でも反対している相続人がいる状態で作成された協議書は無効です。
また、署名や押印を無理強いしたり、内容を十分に説明せずに同意を求めたりすると、後になって「合意していない」と主張され、深刻なトラブルに発展する可能性があります。
作成の過程では、全員が協議内容を理解し、心から納得していることを確認した上で、署名・押印の手続きを進めることが極めて重要です。
遺産分割協議書に関するよくある質問
遺産分割協議書の作成にあたって
多くの方が抱く疑問について解説します
Q. 遺産分割協議書に提出期限はありますか?
遺産分割協議書自体には、法律で定められた作成や提出の期限はありません。
しかし、相続税の申告が必要な場合は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に申告と納税を済ませる必要があり、それまでに協議を終えて協議書を作成しておくのが一般的です。
この期限を過ぎると、税金の特例が受けられないなどの不利益が生じる場合があります。
Q. 国税庁以外に法務局のひな形も参考になりますか?
法務局のウェブサイトにも、不動産の相続登記(名義変更)に関する書式例として遺産分割協議書の記載例が掲載されています。
不動産登記を主な目的とする場合は、法務局のひな形も非常に参考になります。
ただし、相続税申告も視野に入れているのであれば、税務上の要件も網羅している国税庁の記載例をベースに作成する方が、より確実です。
Q. 専門家に遺産分割協議書の作成を依頼した場合の費用はいくらですか?
遺産分割協議書の作成を専門家(司法書士、税理士、弁護士など)に依頼した場合の費用は、遺産総額や財産の種類、相続人の数、協議の難航度合いによって大きく異なります。
比較的シンプルな内容であれば数万円から10万円程度が目安ですが、財産評価が複雑であったり、相続人間で争いがあったりする場合には、数十万円以上かかることもあります。
まとめ
国税庁の公式サイトでは、遺産分割協議書のひな形が提供されています。提供されているのは、相続税申告を目的としたPDF形式およびWord形式の「記載例」です。編集可能なテンプレートが必要な場合は、司法書士や税理士といった専門家がウェブサイトで公開しているものを利用するのが現実的です。
遺産分割協議書を自分で作成する際は、国税庁の記載例を参考にし、財産の情報を正確に記載すること、そして相続人全員の合意を得ることが不可欠です。
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