戒名とは?意味や構成、ランクごとの金額相場を解説!
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お葬式の知識・マナー
- 新着 更新日:2025.08.07
- お葬式の知識・マナー
戒名とは?意味や構成、ランクごとの金額相場を解説!

戒名は仏様の世界における故人に与えられる新しい名前です。しかし、日常で戒名に触れる機会はそう多くないため、戒名の意味や構成、授かり方が分からず不安を抱えている方も少なくないでしょう。
そこで今回は、戒名の意味や授かり方、ランクなどについて解説していきます。お布施の目安なども紹介しますので、これから戒名を授かることを考えている方はぜひ参考にしてみてください。
戒名とは?
戒名とは仏教において、仏弟子として新たに生まれ変わる際に授けられる名前です。故人の生前の行いや人格、信仰心を反映して名付けられ、故人の死後の世界での安寧を願う重要な意味を持っています。
戒名の歴史
戒名の歴史は古代インドの仏教から始まったといわれています。日本で戒名が広がったのは江戸時代といわれており、その伝統が現代まで続いているのです。
戒名は本来、仏教の僧侶が生前に授かるのが通例でした。しかし、日本においてはすべての人がいずれかの寺院に所属することが義務付けられる、江戸時代の「寺請制度」の影響もあり、庶民が死後に戒名を授かるようになったという歴史があります。
戒名を授かる目的
戒名を授かるもっとも重要な目的は、故人が仏の世界で安らかに過ごせるよう導くことです。仏教の教えでは故人が仏弟子となって修行をしながら仏様に導かれることで、極楽浄土に行くことができると考えられており、その際に仏弟子としての戒名が必要になるのです。
また、戒名は葬儀でも使用され、故人のあの世での名前を通じて遺族が故人の冥福を祈り、気持ちを整理する役割も果たします。
戒名が活用される場面

戒名は授かって終わりではなく、故人の供養を行うにあたって末永く使っていくものです。ここでは、戒名が実際に活用される主な場面をご紹介します。
位牌への記名
位牌は故人の霊をまつるための重要な仏具です。故人が仏弟子として安らかに過ごせるように祈りを込め、位牌に戒名を刻印します。
位牌には白木位牌と本位牌があり、白木位牌は葬儀から四十九日法要まで使用する仮の魂の依り代、本位牌は四十九日法要以降長く使用する正式な魂の依り代となります。
墓石への記名
戒名は遺骨を納める墓石にも記名します。墓石に刻まれた戒名は後世の人々が故人を識別し、適切な供養を行うための基本情報となります。
刻印をする際は、竿石と呼ばれる縦長の墓石、もしくは一族の戒名や命日を一覧で記録する墓誌に彫刻します。
過去帳への記名
戒名は過去帳への記名でも使用します。過去帳は一族の戒名・命日・俗名・没年齢を記録する帳面タイプの仏具です。
過去帳は先祖代々の記録を行う資料でもあるため、年忌法要における参考資料としても活用されます。
戒名を授かる際の流れ
戒名は故人が亡くなってから限られた時間の中で授かる必要があるため、事前に流れを知っておくと安心です。ここでは、戒名を授かるまでの流れを解説していきます。
菩提寺に相談する
先祖代々お世話になっている菩提寺があれば、最初に連絡を行いましょう。菩提寺がない場合には、親族や知人、葬儀社に相談をして、寺院や僧侶を紹介してもらうことも検討しましょう。
戒名を授かるタイミングは基本的に故人が亡くなってから葬儀までで、短期間の間に準備する必要があります。悩みや不安があれば、まず相談することが大切です。
授かる戒名を決定する
僧侶から戒名の提案を授かったら、家族や親族で戒名の内容を検討し最終決定に移ります。戒名には位階(ランク)があり、故人の社会的地位や寺院への貢献度に応じて「信士・信女」「居士・大姉」「院号」といった位階の戒名が授けられます。
戒名を決定する際は故人の略歴や趣味、社会貢献活動なども含めて具体的に説明し、戒名に込めたい思いや希望があれば率直に伝えましょう。
戒名の文字にはそれぞれ意味が込められているため、親族で検討する前に僧侶に意味を確認しておくことをおすすめします。親族間で納得のいく戒名が決まったら、お布施について相談し、僧侶に正式に戒名授与の手続きを依頼しましょう。
位牌・墓石に戒名を記載する
正式に戒名が決定したら、位牌や墓石への戒名の彫刻を依頼しましょう。位牌については仏具店で本位牌を作製し、戒名を記入してもらいます。位牌は実店舗だけでなく、通販サイトでも作成可能です。本位牌の作成には2~3週間ほど必要になるため、できるだけ早めの依頼を心がけましょう。
墓石への刻印は石材店に依頼します。すでに親族が使用している墓石がある場合にはその墓石に追加で刻印、もしくは新しい墓石の購入を行った上で彫刻を依頼します。
位牌も墓石も、依頼する際は戒名の文字を正確に伝え、位置や書体についても事前に確認することが重要です。
戒名の構成
戒名は一つの名前のように見えますが、一般的には複数の要素が組み合わさって構成されています。ここでは、戒名を構成するとされる代表的な4つの要素と梵字・冠字について解説していきます。
院号・院殿号
院号・院殿号は戒名の中でもっとも格式の高い位階の称号とされています。生前、仏教や社会に大きな貢献をした人に授けられる特別なもので、「○○院」のように表記されます。
「院殿号」は、歴史的には院号より格上とされることもあります。徳川家康、夏目漱石といった歴史に名を残す人物が授かっていることからも、その格式の高さがうかがえることでしょう。
道号
道号は戒名の中で故人の人格や生き方を表現する部分とされています。かつては僧侶に授けられるものでしたが、現在は一般の方も授かることができます。基本的に2文字で構成され、故人の性格や趣味、職業といったパーソナリティを反映する文字が選ばれることがあります。
例えば、場所や地域を表す際には「山」「海」、穏やかな人柄を表す際は「光」「翁」などの文字が用いられます。
戒名
本来「戒名」とはこの2文字の部分を指し、故人があの世で仏弟子として歩んでいくための新しい名前を表す部分になります。宗派によって「法号」「法名」と呼ばれることもあります。ここまで院号から位号までの名前全体を指して戒名と呼んできましたが、厳密には異なります。
戒名によく使われるのは生前の名前から取った文字や仏様の名前や経典から取った文字であり、親族が先祖代々受け継いでいる文字が使用されることもあります。
位号
位号は戒名の最後に付けられる称号で、故人の社会的地位や寺院への貢献などによって授かる位号が変わります。また、成人とは別に5歳未満の子ども、15歳前後の子どもに授ける位号がそれぞれ存在するため、その種類は非常に多岐にわたります。
戒名における位号のランクの詳細
戒名の中でも、位号は年齢や性別、社会的地位によって特に細かく分類されます。ここでは、位号の種類とそれぞれの意味、お布施の目安などについて解説していきます。
年齢や性別によるランクの違い
成人に与えられる位号は以下のとおりです。
男性 |
女性 |
大居士(だいこじ) |
清大姉(せいたいし) |
居士(こじ) |
大姉(たいし) |
大禅定門(だいぜんじょうもん) |
大禅定尼(だいぜんじょうに) |
禅定門(ぜんじょうもん) |
禅定尼(ぜんじょうに) |
清信士(せいしんじ) |
清信女(せいしんにょ) |
信士(しんじ) |
信女(しんにょ) |
もっとも一般的な位号は「信士・信女」で、そこから社会貢献度や信仰心が認められると、より上位の位号を授かることがあります。
また、故人が未成年の子どもの場合、性別と年齢によって授かる位号が異なります。
15歳前後の子どもに与えられる位号は以下のとおりです。
男性 |
女性 |
大童子(だいどうし) |
大童女(だいどうにょ) |
禅童子(ぜんどうし) |
禅童女(ぜんどうにょ) |
童子(どうし) |
童女(どうにょ) |
4~5歳くらいの子どもには、以下の位号が授けられます。
男性 |
女性 |
幼児(ようじ) |
幼女(ようにょ) |
嬰児(えいじ) |
嬰女(えいにょ) |
孩児(がいじ) |
孩女(がいにょ) |
水子(すいし) |
水子(すいし) |
位号の意味
ここまで紹介してきた位号には、それぞれ深い仏教的な意味が込められています。位号の意味を知ることが、故人にふさわしい位号をつける際の参考になるでしょう。ここでは、主要な位号に注目して、その意味を紹介していきます。
信士・信女(しんじ・しんにょ)
男性は信士、女性は信女の位号が授けられます。仏教の教えを信じる人という意味で、多くの方に授けられる基本的な位号です。
禅定門・禅定尼(ぜんじょうもん・ぜんじょうに)
男性は禅定門、女性は禅定尼の位号が授けられます。禅定は悟りの境地を意味する言葉で、戒律を守り、修行に励む人を指す位号です。
居士・大姉(こじ・だいし)
男性は居士、女性は大姉の位号が授けられます。世俗で生活しながら仏教を信仰した人を指し、より強い信仰心や社会的な貢献を表す位号です。
戒名をいただく際のお布施について
位号(一例) |
お布施金額の目安(一例) |
院居士・院大姉 |
100万円~ |
院信士・信信女 |
80万円~ |
居士・大姉 |
50~80万円程度 |
信士・信女 |
10~30万円程度 |
【重要】※上記はあくまで目安の一例であり、金額をお約束するものではありません。お布施は故人への感謝のお気持ちを表すものであり、決まった金額はありません。地域、宗派、寺院との関係性により大きく異なりますので、必ず事前に菩提寺や依頼する寺院にご相談ください。金額はあくまでも相場であり、菩提寺や宗派によっても異なります。実際の戒名料を知りたい場合には、戒名を授かる前に必ず僧侶や菩提寺に確認を行いましょう。
戒名の宗派による違い
戒名は仏教の宗派によって特色や形式が異なり、それぞれの宗派が大切にする教えが戒名にも反映されます。ここでは、主要な宗派ごとの戒名の特徴を解説していきます。位牌に戒名を刻印する際に使用する、梵時・冠字も併せて確認しておきましょう。
真言宗
真言宗の戒名は「院号+道号+戒名+位号」で構成されることが一般的です。位牌に刻印する際は、戒名全体の先頭に梵字がつくことが特徴です。
【例】○○院◇◇△△居士
(◇は道号、△は戒名)
浄土宗
浄土宗の戒名は「院号+誉号+戒名+位号」で構成されます。ほかの宗派では道号を用いるところを、代わりに誉号と呼ばれる「誉」の文字を院号と戒名の間に挿入するのが特徴です。位牌に刻印する際は戒名全体の先頭に梵字がつく場合もあります。
【例】○○院◇誉△△居士
時宗
時宗の戒名は「院号+阿号+戒名+位号」で構成されます。道号の代わりに阿号を用いるのが特徴で、男性は「阿」の文字、女性は「弌」の文字を使用します。浄土宗と同様、位牌に刻印する際は戒名全体の先頭に梵字がつく場合もあります。
【例】○○院◇阿△△居士
天台宗
天台宗の戒名は「院号+道号+戒名+位号」で構成されます。天台宗においても、位牌に刻印する際は戒名全体の先頭に梵字がつく場合があります。
【例】○○院◇◇△△居士
浄土真宗
浄土真宗では戒名ではなく法名と呼ばれ、「院号+釋(釈)号+法名」で構成されます。道号や位号が使われないのが特徴です。
【例】○○院釋△△
(△は法名)
日蓮宗
日蓮宗では戒名ではなく法号もしくは日号と呼ばれ、「院号+道号+法号(日号)+位号」で構成されます。日号には男性の場合は「日」、女性の場合は「妙」の文字を使用します。
【例】○○院◇日△△居士
禅宗(曹洞宗・臨済宗)
曹洞宗・臨済宗の戒名は「院号+道号+戒名+位号」で構成されます。曹洞宗においては戒名全体の先頭に「空」の冠字を入れることがあります。
【例】○○院◇◇△△居士
戒名で使用を控えるべき名前
戒名を授かる際には、仏教の教えのもと、使用を避けるべき文字や名前があるとされています。ここでは、戒名で控えるべきとされる文字・名前について解説していきます。
三除の法(さんじょのほう)
三除の法とは、戒名に使用するのがふさわしくないとされる文字を定める、3つの決まりのことです。
1つ目は「奇怪な難字」と呼ばれ、読み書きが難しい字全般を指します。2つ目は「乃・也・於・但」といった意味を持たない字で、「無詮の空字」と呼ばれます。3つ目は「死・狂・病・悩・争」といった不吉な意味を持つ字で、「不穏の異字」と呼ばれます。
これらの字は戒名において使用を避けるべきとされています。
二箇の大事(にかのだいじ)
二箇の大事も三除の法と同じく、使用を避けたほうがよいとされる文字を定める2つの決まり事です。
1つ目は宗派の開祖、天皇の尊号、年号といった文字で、「平成、昭和、道元、空海」といったものが挙げられます。2つ目は「犬、猫、馬、蛇、猿」といった動物を表す文字です。ただし、「鶴、亀、鹿」といった吉兆を表す動物の文字は使用することも可能です。
菩提寺以外で戒名を授かる方法
菩提寺(先祖代々お付き合いのあるお寺)がある場合、戒名は必ずその菩提寺の僧侶に授けていただくのが原則です。事前に相談なく、ご自身で考えたり、他のサービスを利用して戒名を準備したりすると、その戒名が認められず、菩提寺への納骨ができなくなるなど、深刻なトラブルに発展する可能性があります。以下の方法は、菩提寺がない場合に限って検討される選択肢とご理解ください。
生前戒名
生前戒名は、故人が亡くなる前に自ら戒名を授けてもらう方法です。戒名は本来生前に授かるものなので、仏教の教えに沿ったものと言えます。
自ら戒名を決めることができるため、自分が納得できる戒名を授かることができます。費用面でも生前に準備することで家族の経済的負担を軽減できるため、終活の一環として検討される方も増えています。
自分で戒名をつける
戒名は通常、僧侶から授かるものですが、理屈の上では自分で戒名をつけることも考えられます。ただし、前述のように戒名には宗派によってさまざまなルールがあるため、自ら調べた上で深い知識と理解が必要になり、現実的ではありません。
また、菩提寺がある場合は、自作の戒名では納骨を断られる可能性が極めて高いです。
オンライン戒名サービス
近年は、インターネットを通じて戒名を授かるサービスも存在します。故人の情報をウェブ上で入力することで僧侶が戒名を作成してくれるため、寺院に戒名を授かりに行くのが難しい方にとっては便利なサービスと言えるかもしれません。
ただし、依頼する前にホームページや口コミを確認し、信頼できるサービスか十分に確認することが大切です。また、繰り返しになりますが、菩提寺や納骨予定の霊園がある場合は、オンラインで授かった戒名が認められるか必ず確認の上、申し込みを行いましょう。
戒名の際のお布施の渡し方

戒名をお願いする際のお布施には、正しい渡し方やマナーがあります。失礼のないよう事前に作法を確認しておくことが大切です。ここでは、お布施の準備から渡し方まで詳しく解説していきます。
袋の選び方
お布施を包む袋は、白い封筒か奉書紙を使用するのが一般的です。封筒を使う場合は、表に郵便番号枠などの記載がない、無地のものを用意しましょう。戒名を授けてくれた僧侶へのお礼として渡すものであるため、水引は基本的には必要ありません。
表書きの書き方
お布施袋に表書きをする際は「お布施」もしくは「御布施」と袋の中央上部に記載し、その下に喪主のフルネームを記入します。濃い黒の墨か筆ペンで丁寧に書くことを心がけましょう。
金額や連絡先の書き方
金額や連絡先は、中袋がついている場合は中袋に、ついていない場合は封筒の裏面に記載します。中袋に記入する際は表面の中央に金額、裏面の左下に住所と喪主のフルネームを記入しましょう。
封筒の裏面に記入する場合は、右上に金額、左下に住所と喪主のフルネームを記入します。金額は漢数字で「金○萬円」のように記入するのが一般的です。
お札の入れ方
お布施に使用するお札は新札を用意するのが望ましいとされています。お札の向きは、袋の表面に対してお札の肖像画が上に来るように入れましょう。複数枚ある場合は、すべて同じ向きにそろえて入れることも大切です。
渡すときは袱紗(ふくさ)に入れる
お布施を渡す際は、袱紗に包んで持参しましょう。僧侶の目の前で袱紗から取り出し、切手盆または黒塗りのお盆に乗せて渡すのが丁寧なマナーとされています。この際、袋の文字が僧侶側から読めるように向きを整えましょう。
お布施を渡すタイミング

お布施を渡すタイミングは、戒名や葬儀の依頼をする際や、葬儀の後などが一般的です。基本的には挨拶やお礼のタイミングで渡すことになるので、戒名を用意していただいたことへの感謝の言葉を添えるとよいでしょう。
戒名のお布施を抑えたい場合
戒名のお布施は大きな出費となることが多く、経済的な負担を感じる方も少なくありません。ここでは、お布施を抑えたい場合の考え方を紹介します。
菩提寺に相談する
まずは菩提寺に正直に経済状況を相談することが大切です。状況を伝えることで支払いを猶予してもらう、予算に合わせた形を考えてもらうといった措置をとってもらえる可能性があります。
戒名の位階(ランク)を検討する
金額を抑えたい場合には戒名の位階(ランク)を検討することも一つの方法です。「信士・信女」よりも高位な「居士・大姉」などは、お布施も高額になりがちです。
戒名において大切なのは故人をしのぶ気持ちですので、無理をしてまで高いランクの戒名を選ぶ必要はありません。
菩提寺以外で戒名を授かる
菩提寺がない場合に限り、戒名を授かる方法を工夫することで、費用を抑えることも考えられます。オンライン戒名サービスは比較的安価で戒名を依頼できます。
また、生前戒名も費用が安くなることが多いため、検討の余地があるでしょう。故人の死後、遺族が戒名を決めると、どうしてもランクの高い戒名を選びたくなってしまいます。その点、生前戒名は故人が自分の意志でランクを決定できるため、現実的な選択をしやすくなるのです。
戒名を授からない
経済的な事情がある場合は、戒名を授からないという選択肢も可能です。戒名はあくまでも仏教の慣習であり、義務ではありません。ただし、戒名を授からない場合は注意点もあるため、お世話になっている菩提寺がある場合には必ず確認を行いましょう。
戒名を授からない場合の注意点
戒名を授からない選択をする場合は、特に念入りに注意点を確認しておきましょう。ここでは、戒名を授からない場合に起こり得る注意点やデメリットについて解説していきます。
位牌に戒名を記名できない
戒名がない場合、位牌には生前の名前である俗名を記載することになります。俗名での位牌作製を希望する場合は、事前に仏壇店に相談し、対応が可能か確認しておくことが重要です。
また、一般的に位牌のデザインは戒名を前提として作られているため、俗名だと違和感を覚える方もいらっしゃるかもしれません。事前にイメージを確認した上で、慎重に検討しましょう。
お墓に入れないことがある
戒名がないと、お墓への納骨を断られる場合があります。特に、寺院が管理するお墓(寺院墓地)では、戒名がないと納骨できないのが一般的です。公営霊園などでは俗名で納骨できる場合もありますが、納骨先の規則を事前に確認することが必須です。
そのほかにも、仏教にのっとった法要を行えなくなる可能性も高いため、親族および寺院にしっかり相談してから決定しましょう。
親族の理解が得られないことがある
戒名を授からない選択をした場合、親族や家族から理解を得られないことがあります。先祖代々戒名を授かっているご家庭は特に、菩提寺との付き合いもあるため、戒名をつけないことに否定的なケースは少なくありません。
このような問題を避けるためには、事前に家族や親族とよく話し合い、戒名を授からない理由を丁寧に説明することが大切です。
戒名を依頼する際に注意すべきポイント

戒名をお願いする際には、事前に知っておくべき重要な事柄が存在します。ここでは、戒名を依頼する前に特に注意して確認したいポイントをご紹介します。
菩提寺がある場合は事前に相談する
お世話になっている菩提寺がある場合は、事前の相談が何よりも大切です。戒名を授かる場合も、ほかの方法を取る場合も、相談を行わずに進めることは菩提寺との関係が崩れる原因になってしまいます。
特に、ご先祖さまから代々お世話になっている菩提寺の場合は自分だけでなく親族間の問題となるため、慎重に決定を行いましょう。
戒名は自由には決められない
僧侶に依頼する場合、戒名は自由に決められるわけではありません。特定の文字を入れたい、といった希望があっても、すべてが反映できるわけではないことに留意しておきましょう。
戒名は後から変更できない場合も
一度決まった戒名は後から変更できない場合もあるため注意しましょう。変更の可否は菩提寺の意向に左右されますので、こちらも事前の確認が必要です。
もし変更できるとされても、位牌や墓石に戒名を刻印していた場合には、それらをすべて変える必要が発生します。いずれにしても、簡単に変更することはできないと念頭に置いた上で、戒名を授かりましょう。
戒名は入念に流れを確認してから依頼しよう
本記事では、戒名の意味や授かり方、ランクなどについて解説してきました。戒名は故人をしのぶ大切な名前であり、適切な手順で授かることが重要です。
依頼をする前に戒名を授かるまでの流れやお布施の考え方を知っておくことで、よりスムーズに戒名の準備を進めることができるでしょう。不明点があれば、菩提寺や葬儀を担当してもらう葬儀社にしっかり相談を行うことが何より大切です。
イオンのお葬式では、これまで寺院とお付き合いのない方に向けた寺院紹介サービスを提供しております。サービス内容には戒名の授与も含まれておりますので、ご検討の方はぜひ一度、当社サービスをご覧ください。
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